明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ロバート・ワイズ亡くなる

『ウェスト・サイド物語』『サウンド・オブ・ミュージック』などで知られるロバート・ワイズ監督が14日、亡くなった。というか、まだ生きていたのかとちょっと驚いた。個人的には、物語の時間と映画の時間をシンクロさせて描いたボクシング映画(フィルム・…

『ヌーヴェル・ヴァーグの時代』

昨日の続き。この『ヌーヴェル・ヴァーグの時代』という本はほんとにすごい。次から次へと意味不明の文章の連続だ。リヴェットの文章につづいて、今度はアンドレ・S・ラバルトが書いたクロード・シャブロルの『気のいい女たち』論を読んでみた。のっけから…

リヴェトの『大人は判ってくれない』論

ひさしぶりにひどい翻訳を読んだ。いや、別にひさしぶりでもないのだが、原文を読むまでもなく、これほどはっきりとひどいとわかるものを読むのはひさしぶりだった。わたしがいっているのは、『ヌーヴェル・ヴァーグの時代』(エスクァイアマガジン ジャパン…

デルマー・デイヴス『決断の3時10分』

デルマー・デイヴスは、これといったスタイルを持たず、その欠点を題材の新しさでカヴァーし、毎回スタイルを変えていきながら映画を撮り続けた作家である。たしかに、突出した作家ではなかったが、世代的に、また作風からいっても、ジョン・フォードやアラ…

ポール・ギャリコ『ジェニィ』

突然まっ白な猫になってしまったピーター少年は、大好きなばあやに、冷たい雨のそぼ降るロンドンの街へ放り出された。無情な人間たちに追われ、意地悪なボス猫にいじめられ──でも、やさしい雌猫ジェニィとめぐり会って、二匹の猫は恋と冒険の旅に出発した。…

モンテ・ヘルマンの『銃撃』『旋風の中に馬を進めろ』

モンテ・ヘルマンの『銃撃』は不思議な西部劇だ。 ずいぶん昔に見たときは、 字幕なしのフィルムだったせいで、話がよくわからなかった。今回この作品と同じくモンテ・ヘルマン作の『旋風の中に馬を進めろ』があわせてDVD化されたので、字幕付きで久しぶりに…

ストローブ=ユイレのDVD

DVD

ストローブ=ユイレのDVDコレクション(といってもこれまでに発売されているのは、『アンナ・マグダレーナ・バッハの年代記』と『アメリカ』のふたつだけだが)に新しいDVDが加わった。『ストローブ=ユイレ・セレクション3』と題したそのDVDには、『セザン…

映画新作DVD ベスト・セレクション▽

DVD

■ジャン=ピエール・メルヴィル『マンハッタンの二人の男』 Deux hommes dans Manhattan (ベッケルとメルヴィルは、ヌーヴェル・ヴァーグ世代の作家たちにとっての兄貴的存在だった。 ゴダールの「勝手にしやがれ」は、この作品のニューヨーク・ロケの夜間…