明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

2006-01-20から1日間の記事一覧

シェリー・ウィンタース亡くなる

女優のシェリー・ウィンタースが84才で亡くなった。40年のなかばにデビューして以来、つい最近になるまでずっと映画に出演しつづけた名女優だった。主役作品はほとんどなかったと思うが、脇役としてなくてはならない存在だった。キューカーの『二重生活…

『モーガンズ・クリークの奇跡』

DVD

プレストン・スタージェスの『モーガンズ・クリークの奇跡』が DVD になってたの知ってましたか? わたしはつい昨日発見してたまげました。まさに奇跡です。 - ベティカーの『七人の無頼漢』の DVD はとっくに届いているのだが、怖くて見れない。高校時代か…

木下恵介『笛吹川』

木下恵介はときどき妙に映像主義的な作品を撮る。終始キャメラを斜めに傾けた構図で撮られた『カルメン純情す』とか、白黒フィルムに部分的に着色するかたちで全編が撮られているこの作品がそうだ。いずれも、あまり成功しているとはいえず、いま見ると古く…

「アムステルダム国立美術展」

「アムステルダム国立美術館展」を最終日に滑り込みで見に行く。例によってぎりぎりまでのばしてしまったので、最悪のコンディションで見ることになってしまった。ものすごい人混みでまともに見られなかった。フェルメールの「恋文」も、近くで警備員が「ゆ…

セディク・バルマク『アフガン零年:OSAMA』

タリバン政権下のアフガンを描く。生活のために少女が少年になりすますという話は『少女の髪どめ』でもあったが、この映画では想像以上に悲惨な結末で終わる。少女は少年のふりをしてほかの少年たちとコーランを覚えたりするのだが、それがタリバンにばれて…

フェルメール展にて

兵庫県立美術館でフェルメールを見たあと、一階のロビーからガラス張りの自動扉を通って建物の外にあるテラスのほうに何気なく歩いていくと、そこに水辺が広がっていたので驚いた。思わず、ソクーロフの『エルミタージュ幻想』のラストを思い出してしまう。…

瀬々敬久『肌の時間』

まるでダメだった。あいかわらず全編に流れる水のイメージ。『課外授業 暴行』のころがいちばんよかったね。

テオ・アンゲロプロス『シテール島への船出』

この日、某所で仕事を済ませたあと、七芸に『シテール島への船出』を見に行く。ギリシアにはじめて社会主義政権が誕生した時代に撮られた作品。それだけに、絶望はさらに深いともいえる。スピローアレクサンドルースピロ。軍国主義的(?)行進歌。40年代…

豊田四郎『雪国』

OS劇場のモーニングで上映される豊田四郎の『雪国』を見に大阪に向かう。電車の通路に吊革につかまって立ってると、窓ガラスに女性が正面を向いている姿が映っているので、横を見たらだれもいなかった。後ろを振り向くと、こちらに背中を向けた女性が立っ…