明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『ストリーマーズ』『エドワード・サイード OUT OF PLACE 』『害虫』ほか

DVD

塩田明彦『害虫 スペシャル・エディション』 まだあまり有名じゃなかったころの宮崎あおい主演による傑作。 ロバート・アルトマン『ストリーマーズ』 [ベトナム戦争に赴いて精神の安定を失った兵士達の不安をヴィヴィッドに捉えたデヴィッド・レイブの傑作戯…

『宇宙を夢見て』『ベッドとソファ』『未来への迷宮』

ナナゲイに『チーズとうじ虫』を見に行く。モーニングショーなんて何年ぶりだろう。めずらしく早起きをしていったのだが、案の定、半分ぐらい爆睡してしまった。ナナゲイはいつも顔パスで入れてもらっているので、ただで見ているという気のゆるみもあったの…

映画新刊本案内〜『シネマトグラフ覚書』『フレッド・アステア自伝』

『シネマトグラフ覚書 -映画監督のノート-』 前にも報告した、ロベール・ブレッソンの『シネマトグラフ覚書』がすでに復刊して、手に入る状態になっている模様。パスカルの『パンセ』を思わせるアフォリズムには、ブレッソンの映画のみならず、映画なるもの…

ボリス・バルネット『トルブナヤ通りの家』覚書

ボリス・バルネット『トルブナヤ通りの家』★★★ナナゲイで前に見ている映画だが、そう見る機会もないと思うので、シネ・ヌーヴォでおこなわれてる「ロシア・ソビエト映画祭 in OSAKA」に見に行く。サイレント時代のコメディの傑作だ。サイレント映画なのにな…

『世界名作映画全集131 街角 桃色の店』『欲望』ほか

DVD

ゴードン・ダグラス『セメントの女』『刑事』のゴードン・ダグラスによるトニー・ロームもの第二弾。 エルンスト・ルビッチ『世界名作映画全集131 街角 桃色の店』『ユー・ガット・メール』の元ネタになったルビッチの名作。 エルンスト・ルビッチ『天国は待…

ジル・ドゥルーズ『シネマ』覚書(5)

『シネマ 2』の翻訳がこの10月に出版されるという話もあるようだが、思った通りまだ出ていないようだ。まあ、まだ10日ほどあるので出ないと決まったわけではないが・・・(ちなみに、『シネマ 2』では、ストローブ=ユイレについての非常に興味深い論…

iPod 用のモバイルステレオボイスレコーダーが発売

Mac

iPod 用のモバイル・ステレオ・ボイスレコーダー italk pro がまもなく発売される模様。iPod に対応したものは以前にもあったが、今度の新製品は、第2世代 iPod nano にも使えるとのこと。値段も意外と安い。買っておけば、授業や講演のさいなどに使えてな…

ストローブ=ユイレの新作はもう見られなくなる。

ダニエル・ユイレが亡くなった。事情通の方はとっくにご存じのようだが、わたしはつい昨日知って、驚いた。毎週、「リベラシオン」と「ル・モンド」の Web サイトをチェックしているのに、気づかなかったとは。たしかに、「リベラシオン」の11日付の記事の見…

古井由吉『山躁賦』

むかし福武文庫から出ていて、長いあいだ入手不能になっていた古井由吉の『山躁賦』が、いつの間にか講談社文芸文庫から出ていた。買い逃してずっと公開していた本のひとつだ。あいかわらず千円強という若干高めの値段設定。しかし、いやしくも文学を口にす…

ジャン=ダニエル・ポレ『地中海』

DVD

ひさしぶりにフランスの Amazon で買い物をした。ジャン=ダニエル・ポレの『地中海』がDVD化されていることを知ったからだ。ゴダールの評論で眼にして以来、ずっと気になっていた監督だったが、いままで見る機会がなかった。日本ではほとんど話題になら…

新作公開情報〜足立正生『幽閉者』

『幽閉者』 監督:足立正生 出演:田口トモロヲ/PANTA/大久保鷹 内容:空港襲撃作戦のメンバーM。手榴弾の不発で1人だけMは自爆作戦に失敗し、この世界へと残された。捕らえられた彼を待っていたのは、悪夢のような水滴拷問。そして豚の飼育と呼ばれる人体実…

独裁者とダンス

以前ふれたアンドリュー・サリスの『The American Cinema』では、ダグラス・サークは「The far side of paradise」という項目に分類されている。『天の許し給うすべて』(All That Heaven Allows)をみごとにリメイクしたトッド・ヘインズの『エデンより彼方…

ダグラス・サーク『明日は必ずある』

正直いって、シャマランの新作はどうでもいいと思っていたのだが、中原昌也が例によって大げさな物言いで、2回見て2度とも号泣した、今度3回目を見に行くなどといっているのを眼にすると、こいつ信用できないなと思いつつ、やっぱり『レディ・イン・ザ・…

新作DVD〜『ジム・ジャームッシュ/アーリー・コレクション DVD-BOX』『キングス&クイーン』ほか

DVD

『ジム・ジャームッシュ/アーリー・コレクション DVD-BOX』 カリスマ監督ジム・ジャームッシュの初期3作品「パーマネント・バケーション」「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「ダウン・バイ・ロー」を収録した初回限定豪華4枚組DVD BOX。 デジパック、ピ…

『LOFT』『太陽』

夏休みのあいだ、結局、映画館では一本も映画を見なかった。ジャコメッティを見に行った美術館で上映されていた成瀬の『稲妻』を見たぐらいだ。これも見みないと、あれも見ないとという、むかしはもっていた強迫観念が最近はすっかりなくなってしまった。そ…

噂の若冲を見に行く

噂の若冲を京都国立近代美術館に見に行く。西洋絵画についてはかなり詳しい方だと思うのだが、正直いって、わたしには江戸絵画のことはまるでわからない。三隅研次の『大菩薩峠』などを見ながら、だれが描いたのか知らないがこのデコールに使われているカラ…

田中登、亡くなる

日活ロマンポルノの名匠として知られる田中登監督が4日に亡くなった模様。『実録阿部定』、『人妻暴行致死事件』、『(秘)女郎責め地獄』など、田中登の名作は数多いが、わたしにとっては田中登はなによりも『(秘)色情めす市場』のひとだった。

新作DVD〜『溝口健二 大映作品集Vol.1 1951-1954』『捜索者 特別版』ほか

DVD

ジョン・フォード『モガンボ』11/3 ウィリアム・ウェルマン『ジョン・ウェイン 中共脱出 特別版』 上二つは1000円を切る廉価版で。 ジョン・フォード『捜索者 スペシャル・エディション』■『捜索者』製作50周年記念!約60分に及ぶDVD初収録の映像特典を収…