明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

新作公開情報〜『ランジェ公爵夫人』ほか

映画館に行くのがおっくうになってしまった。しかし、「カイエ」で、ジャン=ミシェル・フロドンをはじめとする執筆陣の多くが四つ星をつけていたパスカル・フェランの『レディ・チャタレイ』はやっぱり見ておかないといけないだろう。リヴェットの公開はう…

トーマス・ベルンハルト『消去』など

映画『アイ・アム・レジェンド』の原作は、わたしが大好きな小説の一つで、前にもこのブログで通りすがりにふれたことがあった。そのときは、ウィル・スミス主演のリメイクがつくられていることはまだ知らなかったと思う。そのリメイク作品がそろそろ公開さ…

『裸の拍車』『モア』ほか

DVD

Ford At Fox - The Collection (1933)には、170ページ余りの冊子もつく模様。 さて、来年の話をしようか。 ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー『13回の新月のある年に』 世界的な評価を考えると恥ずかしくなるぐらい、日本では異常に評価が低いファスビン…

『宮川淳 絵画とその影』

『宮川淳 絵画とその影』 [大人の本棚] 本日発売。宮川淳、読まれてるのか? わからない。 [「白日の中のこの影。絵画は否定し、消去することはできるだろう。だが、芸術はそのとき、まさしく、いよいよその影をあらわにする。」 近現代美術史からポスト構造…

アイザック・アシモフ『コンプリート・ロボット』

アイザック・アシモフ『コンプリート・ロボット』 周知のごとく、ロボットという言葉が最初に登場するのは、チェコの作家カレル・チャペックの戯曲『RUR――ロッサム万能ロボット会社』においてである。この言葉は、チェコ語の robota(強制労働)、robotik…

海の向こうでジョン・フォードがすごいことになっている

DVD

「ボーン・アイデンティティ」シリーズは、最近では珍しく、知性を感じさせるアクション映画だったが、とうとう終わってしまった。しかし、ひたすら走っているだけの映画だったね。壮大な鬼ごっこを見ているようだった。 さて、アメリカでは、2007年になって…

ウディ・アレン「What's Up, Tiger Lily?」

映画監督谷口千吉が、先月29日に肺炎のため亡くなった。『ハイ・シェラ』や『死の谷』を思わせる作品構造を持ち、日本のボガートこと三船敏郎を世に売り出すきっかけとなった『銀嶺の果て』など、少なからぬ佳作を撮りながら、同期の黒澤明の陰に隠れて目…

新作DVD〜『ロベール・ブレッソン DVD-BOX』『七月のクリスマス』

DVD

アニメが途中で終わってしまったので、『おおきく振りかぶって』を漫画で読みはじめる。ほぼ忠実にアニメ化されているので、すでに知っている物語だったが、結局、最初から最新刊まで一挙に読んでしまった。やっぱり面白い。親子の絆も(『巨人の星』『メジ…

新作公開情報〜『かつて、ノルマンディーで』

前に紹介したニコラ・フィリベールの新作は、もう来年の公開が決まっている模様。ついでにルネ・アリオもまとめて上映してほしいところだが、そこまで気が利くやつがいるのかどうか。 『かつて、ノルマンディーで』 監督:ニコラ・フィリベール 内容:実際の…

サミュエル・ベケット『フィルム』

Samuel Beckett, Film ベケットによる(おそらく唯一の?)映画作品。なにかに追われるようにして足早にアパルトマンの一室に逃げ込む男。演じているのは晩年のバスター・キートンである。『ゴドーを待ちながら』を、最初、キートンとチャップリンでやりたい…