明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ジャック・リヴェットが三度バルザックを映画化する

フランスではジャック・リヴェットの新作『Ne touchez pas la hache』が公開されていて、これが結構評判がいい。原作はバルザックの『ランジェ公爵夫人』。『アウト・ワン』『美しき諍い女』に続く3度目のバルザック作品の映画化である。『ランジェ公爵夫人…

新作公開情報〜『監督・ばんざい!』『プレステージ』

『TAKESHI'S』のあとはシリアスな作品が続くものと思っていたが、次回作も結構ハチャメチャな作品になっているようだ。一方、クリストファー・ノーランの新作は、クリストファー・プリーストの『奇術師』を映画化した作品。クリストファー・プリーストといえ…

"The Witness for the Prosecution"

この前ふれたアガサ・クリスティの短編集 "The Witness for the Prosecution" は意外なほど面白かった。ひょっとしたらこの人は短編のほうが面白いのかもしれない。それにしてもアガサ・クリスティなんて読むのは何年ぶりだろうか。ミステリー・マニアという…

マノエル・ド・オリヴェイラ『ベル・トゥジュール』覚書

「フランス映画祭2007」でオリヴェイラの新作『ベル・トゥジュール』を見る。この映画祭は数年前から行われているものだが、毎年上映作品には、これが本当にフランス映画のいまを代表する作品なのかどうかいまひとつ信用できないものばかりが並べられていて…

『フリッツ・ラング コレクション 月世界の女』ほか

DVD

『アレクサンドリア四重奏』が復刊

ロレンス・ダレルの傑作『アレクサンドリア四重奏』が河出書房から全巻復刊されることになった。まずは今月、第一巻「ジュスティーヌ」が出、その後、ほぼ一ヶ月に一冊のペースで、第二巻「バルタザール」、第三巻「マウントオリーブ」、第四巻「クレア」が…

松浦寿夫・岡崎乾二郎『絵画の準備を!』

いくつもの本を平行して読んでいるので、ときどき頭が変になりそうになる。いま読んでるのは、アガサ・クリスティの "The Witness for the Prosecution" (ビリー・ワイルダーの『情婦』の元になった同名短編)が入っている短編集のペーパーバックと、これも…

『工場萌えな日々』

DVD

『工場萌えな日々』テレビで紹介されていたのを見て以来、気になってしかたがないDVDだ。日本各地の工場地帯を歩き回って、工場の風景を延々映し出すだけの映像なのだが、短い抜粋を見ているだけでも引き込まれる。前にここで書いたが、『宇宙を夢見て』とい…

第3の刺客〜CrossOver Mac

Mac

前に書いた マシンが起動できなくなるというトラブルに見舞われて以来、わたしの MacBook は何事もなかったかのように仕事をこなしてくれている。ただ、ほとんどスリープさせることもなしに四六時中起動しっぱなしにして使っているので、無理がたたってその…

『百年恋歌』『悪魔の追跡』ほか

DVD

石原慎太郎が戦争映画を撮り上げ、『硫黄島からの手紙』よりはましな作品になったと豪語しているらしい。困ったものだ。タイトルは「俺は君のために死ににゆく」とかなんとかいう長たらしいものだったが、忘れてしまった。まあ、どうでもいいが。 ケン・ロー…

『地球の静止する日』

ロバート・ワイズの『地球の静止する日』(51)がリメイクされるという話は聞いていたが、オットー・プレミンジャーの『バニー・レイクは行方不明』をリメイクするという企画もあるらしい。『フライトプラン』をニューロティックにしたような『バニー・レイ…

ボードリヤール亡くなる

フランスの哲学者ジャン・ボードリヤールが亡くなった。『マトリックス』のウォシャウスキー兄弟もその哲学の影響を受けているといわれる。シュミラークルというある種わかりやすいイメージとともに、彼の哲学は日本でも大いに受け入れられた(そのわかりや…

フレドリック・ブラウン『発狂した宇宙』

早川文庫から出ている翻訳が長らく絶版になっており、ペーパーバックで買おうと思っていた矢先に、文庫が復刊。早速買ったのだが、いざ手にいれてしまうと例によってそのままずっと手をつけずにいたフレドリック・ブラウンの『発狂した宇宙』を、ようやく読…

『マジシャンズ』

ソン・イルゴン『マジシャンズ』★☆全編がワンショットで撮り上げられていることで話題になった作品。『エルミタージュ幻想』ですでに試みられている技法であるが、映画を最初から最後までカットなしに撮り切るというのは、映画を撮る側だけではなく、映画を…

新作DVD〜『怪人マブゼ博士(マブゼ博士の遺言)』ほか

DVD

■フリッツ・ラング コレクション『怪人マブゼ博士(マブゼ博士の遺言)』本編:121分+特典:20分 ドイツ語モノラル スタンダードサイズ ※オリジナルアスペクト比1.19:1にて収録 片面2層 ・特典 収録:マブゼ博士の3つの顔(ドイツ語版・フランス語版・英語吹替え…