明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

福田克彦『草とり草紙』覚書

シドニー・ポラックが死去。とりわけ愛した監督でもなかったが、ベルギー戦線を背景にした奇妙な戦争映画『大反撃』などがいまは記憶に残っている。 ☆☆☆ 神戸映画資料館に福田克彦の『草とり草紙』を見に行く。ここは去年に自主上映活動をはじめたばかりの映…

気になる復刊本

なんかいろいろあったんだけど、書きかけていたものを先にアップします。 気になる復刊本 松浦寿輝『エッフェル塔試論』単行本も、文庫本も持ってるけど、とにかくめでたい。 大岡昇平『小説家夏目漱石』 猫本2冊。村松友視『アブサン物語』 金井美恵子『タ…

ミハイル・カラトーゾフ『怒りのキューバ』

見るからにとてつもなく、息をのむほど美しい、滑稽で荘厳な作品、『怒りのキューバ』は、いつもの判断基準をことごとく狂わせてしまうので、いかなる評価もあてはまらない。1964年に撮られた、錯乱し、叙情的で、叙事詩的な、共産主義のプロパガンダ作品。…

2008.5.15 9.41

『接吻』という映画が気になっていた。昨日、『パラノイドパーク』を見にいった劇場のポスターを見て、これが万田邦敏の映画だと知る。そういえば、Film Comment に載っていた蓮實重彦のベストテンに万田の SEPPUN という作品がはいっていたことを思い出す(…

『ルイス・ブニュエル DVD-BOX 5』『清水宏監督作品 第二集~子どもの四季~』ほか

DVD

MacBook の調子がすこぶる悪い。前に修理に出したときとほとんど同じ症状。もういい加減にしてほしい。 それもあって、あんまり書く気になれないが、DVD の紹介ぐらいはしておこう。 ヘンリー・ハサウェイ『闇の曲がり角』フィルム・ノワールの代表作の一つ…

フリッツ・ラング『メトロポリス』

DVD

フランチェスコ・ベルトリーニとアドルフォ・パドヴァンが監督した『地獄篇』(L'inferno, 1911) という映画の米版DVDを見た。日本では未公開の作品なので、知っている人は少ないだろう。『カビリア』以前に撮られたイタリア映画の大作である。ダンテの『地獄…

かいぶつたちのいるところ〜ハマー・プロ覚書

「言い伝えによれば、傷痕は消えるそうだ」と、だしぬけにマットがいった。「犠牲者が死ぬと傷痕は消えてしまうんだよ」 「それは知ってますよ」と、ベンがいった。ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』でも、クリストファー・リー主演のハンマー・プロの映画…