明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

西部劇を中心に〜『Wichita』『The Last Hunt』ほか

DVD

ジャック・ターナー『Wichita』(『法律なき町』) ターナーが撮った5本あまりの西部劇のなかでおそらくもっとも有名な一本。簡単にいうと、OK牧場の決闘以前のワイアット・アープの物語だ。わたしがいちばん驚いたのは、ワイアット・アープを演じるジョ…

Mの系譜〜『Der Verlorene』『Nachts, wenn der Teufel Kan』

ピーター・ローレ『Der Verlorene』(51) 以前、このブログで名前だけ出したことがあったが、内容にはふれなかった。この先、適当なタイミングがくるとも思えないので、この辺で紹介しておく。ピーター・ローレ唯一の監督作品である。ローレはナチを逃れて渡…

『踊る海賊』『月蒼くして』ほか

DVD

パゾリーニとルノワールに関しては、すでに出ていたもののバラ売りか、パッケージを変えただけのもののようだ。 ヴィンセント・ミネリ『踊る海賊』 パイレーツ・オブ・カリビアンの物語──、といっても、海も海賊船も出てこない。ヒロインの夢のなかに存在す…

いくつかの近作についての短い覚書2〜『Bamako』

アブデラマン・シサコAbderrahmane Sissako『Bamako』 フランス映画『De la guerre』に続いて、アフリカ映画『Bamako』を紹介する。2006年の作品なので少し古いが、いまだに未公開だ(公開される可能性は低いだろう)。アフリカ映画祭などのかたちでは上映さ…

いくつかの近作についての短い覚書1〜ベルトラン・ボネロ『De la guerre』

3作ほどまとめて書くつもりだったが、「短い覚書」としたわりには長くなってしまったので、いくつかに分けてアップすることにした。まずはフランス映画『De la guerre』から。 ベルトラン・ボネロ『De la guerre』 変な映画である。マチュー・アマルリック…