明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


このサイトはPC用に最適化されています。スマホでご覧の場合は、記事の末尾から下にメニューが表示されます。


---
神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

---

評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

新作DVD――『イット・フォローズ』、『パルチザン前史』ほか

DVD

デヴィッド・ロバート・ミッチェル『イット・フォローズ』 [Blu-ray]、『イット・フォローズ』 [DVD]タランティーノらに絶賛されたニュー・ホラー。一瞬、ジャック・ターナー的と思わせるプールは、壮絶なアクションの場になる。 『ネオ・レアリズモ傑作選 B…

サイ・エンドフィールド『アンダーワールド・ストーリー』

サイ・エンドフィールド『アンダーワールド・ストーリー』(Underworld Story, 50) ★★★ 才能ある監督でありながら、サイ・エンドフィールドは日本ではあまり人気があるとはいえない。それどころか、作家としてもあまり認知されていないような印象さえ受ける…

幽閉と狂気――アドゥール・ゴーパーラクリシュナンについての覚書

一昔前は、日本でインド映画といえば後にも先にもサタジット・レイ(「レイ」ではなく「ライ」と読むのが正しいらしいのだが、いまさら言われてもなぁ)のことだった。やがて、『ムトゥ 踊るマハラジャ』でインド製ミュージカル映画の空前のヒットと共にイン…

『The Lost Moment』『私刑の街』

どっちもそんなにたいした映画ではないのだが、こういう地味な作品を救い出してゆくのがわたしの使命(?)なので、紹介しておく。 マーティン・ガベル『The Lost Moment』(47) ★½ヘンリー・ジェイムスの小説『アスパンの恋文』の最初の映画化(Amazon のコ…

最初と最後のロッセリーニ——『白い船』と『メシア』についての覚書

『白い船』(La nave bianca, 41) ★★½ 映画作家ロベルト・ロッセリーニのキャリアは、ムッソリーニによってイタリアが統治されていたファシズム時代のまっただ中に始まった。『白い船』はロッセリーニが撮った最初の長編劇映画である*1。海外では、この映画が…

新作DVD――『三里塚シリーズ DVD BOX』、ジャン=ピエール・メルヴィル『サムライ』、ミア・ハンセン=ラヴ『EDEN/エデン』ほか

DVD

小川紳介『三里塚シリーズ DVD BOX』 新国際空港の建設を巡る激しい闘争、そして人間の姿を克明に記録したBOXセット。『日本解放戦線 三里塚の夏』、『日本解放戦線 三里塚』、『三里塚 第三次強制測量阻止斗争』、『三里塚 第二砦の人々』、『三里塚 岩山に…