明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


このサイトはPC用に最適化されています。スマホでご覧の場合は、記事の末尾から下にメニューが表示されます。


---
神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

---

評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

モンタージュをめぐる座談会

「カイエ・デュ・シネマ」210号に掲載された、エクス・アン・プロヴァンスで行われたモンタージュをめぐる有名な座談会を訳しはじめました。毎日少しづつ訳出していきます。例によって、たんなる気まぐれでやってます。ここにあえてアップしているのは、どこ…

マルコ・フェッレーリ『人間の種子』

前回に続き、マルコ・フェッレーリ作品についての覚書。 マルコ・フェッレーリ『人間の種子』(Il seme dell'uomo, 69) ★★½ 「人間の種子」。まさしくダーウィン的なタイトルだ。ただし、ここに描かれるのは「種の起源」ではなく、「種の終焉」である。時代は…

マルコ・フェッレーリ『猿女』

マルコ・フェッレーリ*1は見逃している作品がまだまだ多くて、全体像をつかみかねている。もう少し作品を見てからまた改めて書きたいと思うが、とりあえず、最近見た数作品について順に覚書を書いてゆく。 マルコ・フェッレーリ『猿女』 (La donnna scimmia,…

オルドリッチ・リプスキー『アデラ/ニック・カーター、プラハの対決』

オルドリッチ・リプスキー『アデラ/ニック・カーター、プラハの対決』(Adéla jeste nevecerela, 78) ★★ 『カルパテ城の秘密』で知られるチェコの映画監督オルドリッチ・リプスキーが撮ったコミカルな探偵活劇、というかそのパロディ。ニューヨークのビルの…

新作DVD――ジョン・フォード『ギデオン』、高橋洋『旧支配者のキャロル』ほか

DVD

ジョン・フォード『ギデオン』 [DVD]この間紹介したばかりのフォードの警察映画『ギデオン』が、タイミングよろしく日本でもソフト化された。残念ながら Blu-ray ではなく DVD だが。 ノーマン・パナマ『拳銃の罠』 [Blu-ray] あんまり覚えていないが、犯罪…

[時事]カトリーヌ・ドヌーヴら100人の女性が過剰なセクハラ告発を批判

「ル・モンド」に掲載されたカトリーヌ・ドヌーブの(ものとされる)発言が話題になっている。#MeToo をきっかけに過剰になってゆくセクハラ告発に対して、女性の立場から異を唱えたものである。これに対しては、彼女の姿勢を称賛するものや、逆に、批判する…

チャン・チェ『残酷復讐拳』

チャン・チェ『残酷復讐拳』(Crippled Avengers, 1975) ★★★ 眼や腕など身体の一部を欠落させたものたちがヒーローとして活躍する物語なら、われわれは「座頭市」や「丹下左膳」などで慣れ親しんできた。自分の身体的欠損を、それを補って余りある力へと反転…