明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

吉田喜重に会う


京都造形芸術大学吉田喜重トークをしにくるので、話を聞きにいく。トークが終わってホールの外に出ようとしていたとき、第七藝術劇場の松村氏に呼び止められる。七藝で吉田喜重の上映をやるので、今日はそのために監督とスケジュールの調整などの打ち合わせにきたとのこと。おまえもついでに来いといわれ、急遽、七藝のスタッフ数名といっしょに、吉田喜重氏と小一時間ばかりお話しすることになってしまった(といっても、企画についての実務的な話がほとんどだったが)。前回は、「吉田喜重通信」というチラシに批評らしきものを書いただけで、吉田氏ともほとんどお話ししていない。面と向かって話すのは今回が初めて。最初は緊張したが、いろいろとお話しできてよかった。何となくむっつりとして、気むずかしそうなイメージがあったのだが、全然違った。決して多弁な人ではないが、人当たりはとてもよかった。

名刺ももらったし、ご著書までいただいてしまった。突然思い出したみたいに、「あ、そうそう」といって、鞄から本を取り出されて、「これを差し上げます」といって、そこに居合わせたものの前にぽんぽんぽんと並べていかれたので、驚いてしまった。吉田氏の本というわけではないのだが、吉田氏がガブリエル・ヴェールについて書かれた「映画誕生百年」という文章が収められている講演集だ。『夢のシネマ 東京の夢』で描かれていたのに近い内容だが、あそこではふれられていなかったことも書いてあり、興味深く読ませてもらった。ISBN 番号が振られていないのは、まだ見本の段階ということなのだろうか。とにかく、ありがたい。

七藝での企画の内容はまだ全然固まっていないが、「美の美」のシリーズを中心に、いろんな人を呼んで講演してもらうことになりそうだ。話せるようになったときには、大々的に宣伝させてもらいます。

夢のシネマ 東京の夢