明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

新作DVD〜『バンド・ワゴン』『大藪春彦 野獣DVD-BOX』ほか


Web 版「リベラシオン」の映画コーナーが模様替えしていて、前より使い勝手が悪くなった。ちなみに、「ル・モンド」でも「リベラシオン」でも、先頃公開されたばかりの北野武TAKESHIS'』の批評が出ている。「ル・モンド」では武のインタビューも読める。

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新作DVDの案内です。今回はそんなにビッグなサプライズはありませんが。

■マーク・ロブソン『ロスト・コマンド 名誉と栄光のためでなく』

アルジェリア戦争をオールスター・キャストで描いた作品。

オットー・プレミンジャー『栄光への脱出』 こちらはプレミンジャーが中東問題を描いた問題作。これも1500円を切る廉価版で再発売。

■内田叶夢『血槍富士』8/4
内容(「Oricon」データベースより)
当時すでに故人になっていた井上金太郎の原作を映画化した、内田吐夢監督の再起第1回作品。槍持ちの権八が、無頼の侍に殺された主人の仇を討つまでを描いた時代劇。出演は片岡千恵蔵月形龍之介ほか。

ヴィンセント・ミネリ『バンド・ワゴン』 
ミネリの、あるいはミュージカルの最高傑作。980円の廉価版で。

ルイ・マル『ルシアンの青春』『好奇心』『鬼火』

ルシアンの青春

『大藪春彦 野獣DVD-BOX』

ハードボイルド作家、大藪春彦原作の映像化作品を集めた野獣BOX。「野獣死すべし」「「みな殺しの歌」より 拳銃よさらば」「野獣都市」「野獣死すべし 復讐のメカニック」の4作品を収録。特典ディスク付きの5枚組BOX。

「こうして『野獣都市』一篇は、ひとりの若者が二焦点のうちの一焦点になることによって、ハードボイルド活劇のヒーローへと成長していき、ヒーローとしての自立をとげたとたん、自立の基盤のないゆえに死に至る、というドラマである。明らかに、ここには、自立をめぐっての、矛盾もしくは倒錯が見られよう。が、むしろそのことが、『野獣都市』を生のダイナミズムにあふれたハードボイルド活劇の傑作にしている。」

山根貞男『活劇の行方』