明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

ニーチェの『権力への意志』があぶない


ニーチェの『権力への意志』の単行本の下巻だけ持っていたのを Amazonマーケットプレイスに出していたのがそこそこの値段で売れた。早速ちくま文庫版の『権力への意志』を買い直そうと思ったのだが、どの本屋に行っても上巻はおいているのに下巻だけがない。ネットの本屋もいろいろあたってみたが、やはり下巻だけ在庫切れになっている。在庫ありとなっているところも、いざ注文してみるとやっぱり在庫がありませんでしたという連絡が入る。困ったことになったと思っていたのだが、昨日京都シネマで『ゆれる』を見た帰りにアヴァンティのブックセンターによってみたら奇跡的に上下巻そろっておいてあったので速攻手に入れた。

さすがにニーチェぐらいになるとそのうち補充してくるとは思うが、ちくま文庫はいったん絶版になると復活する可能性はほとんどない。いずれ買おうと思っている人は、『権力への意志』が上下そろっているのを見つけたらすぐに買っておくことをお薦めする。

(これを書いてからさっき Amazon を見に行ったら、少し前まで在庫切れになっていた『権力への意志』の下巻が発送可能になっていた。なんのために今までかけずり回っていたのか。ただし「通常4~6週間以内」と書いてあるから、取り寄せ扱いということだろう。結局在庫はありませんということになるかもしれない。上下巻あわせて注文すると、上巻だけ手に入って下巻はなかったということになる可能性もある。)

それにしても、ちくま文庫はやる気があるんだろうか。今年は安吾生誕百年とかいうことで、講談社文芸文庫坂口安吾は本屋の目立つところにピックアップしておかれたりしているのをよく見かけるが、ちくま文庫安吾全集のなかには品切れ状態になって久しいものも少なくない。人気のある『桜の森の満開の下』がはいっている巻ぐらいはいれといてほしいものだ。