「Cahiers du cinéma」の HP がひさしぶりに更新をはじめた。長いあいだ全然更新していなかったような気がするのだが、別にレイアウトが変わった様子もない。なんだったんだろうか。
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「リベラシオン」と「ル・モンド」では、ヴェネチア映画祭で上映される作品のことが毎日のように報告されているのだが、面倒くさいので見出しだけちらっと見て中身はほとんど読んでいない。アピチャポン・ウィラーセクタンの新作『Syndromes and a Century』(またまた意味不明なタイトル)はこれまでの作品にもまして「étrange et déboussolant」(奇妙で、途方に暮れさせる)などと書いてあるとどうしても見たくなってくるのだが、わたしの住む関西では『Blissfully Yours』も『Tropical Malady』もまだ上映されていないというありさまだ。この新作も何年待てば見ることができるのだろうか。
老アラン・レネの新作『Coeur』は「un bouleversant chef-d'oeuvre」(驚くべき傑作)だなどという文句を見て、そうなのかと思ったりもする(フランスのメディアが伝えているのだから、多少割り引いて考えておいたほうがいいだろうが)。レネの最近の作品はなぜか日本でも公開されているので、これも待っていればいつか見ることができるだろう。
クアラルンプールを舞台にハイテク社会の暗部、ミラーイメージを描いた作品らしいツァイ・ミンリャンの新作『I Don't Want to Sleep Alone』も相当評判がいい。前作の『西瓜』(天邊一朶雲 THE WAYWARD CLOUD)は9月に公開されるらしい。『楽日』は関西でこれから公開されるんだろうけど、どこの映画館になるんだろうか。それにしても、日本で公開される時期とのタイムラグがあまりに大きいのでめまいがしてくる。
そうそう、日本から出品されているアニメ映画もまずまずの評価を得ているようだ。
ところで、ローマでも10月に映画祭が始まるらしい。「ヴェネチア対ローマ、映画祭戦争がイタリアを二分」などという見出しが躍っていたりする。ヴェネチアはローマの動向に内心では戦々恐々としているようだ。はたしてこの新しい映画祭は映画を盛り上げてくれるのだろうか。