前に中公文庫のものを紹介したが、角川文庫からも出てしまった。これで岩波文庫とあわせて三つの文庫が出たことになる。立ち読みした感じでは、この訳がいちばん生きがいいような気がしたが、どうだろう。
蓮實重彦はバカにしていたが──、などと書くとハスミストは読まなくなるかもしれない。読んでないとバカにはできないんだけどね、当たり前の話。それにしても、日本人の権威主義ってすごいよ。〈教授〉がいったことならなんでも鵜呑みにするからね。そりゃ納豆も売れるわ。
こんなものまで文庫になってしまった。毎度のことながら、いったいだれが買うんだろうか、とついつい心配になる。単行本とは訳者が違うし、買ってもいいか、と検討中。