明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


このサイトはPC用に最適化されています。スマホでご覧の場合は、記事の末尾から下にメニューが表示されます。


---
神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

---

評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

ロバート・シオドマク DVD-BOX


ロバート・シオドマクの DVD-BOX がフランスで発売された。『殺人者』『幻の女』『Cobra Woman』の3作が収録されている(このうち『殺人者』は日本でも DVD が出ている)。特典映像も多数収録されているとのこと。『Cobra Woman』だけは見ていないのだが、タイトルからなんとなくフィルム・ノワールを想像していた。だが、調べてみると、どうもそうではないようだ。南国の島コブラ・アイランドで繰り広げられる、姉妹の争いを描いたトロピカル・アドヴェンチャー映画らしい。シオドマクとしては失敗作の一つに数えられているようで、フランスのガイドブックには「A voir à titre de curiosité」(「興味本位で見るべき作品」)と書いてある。そういわれると逆に見たくなるのだが、どんなものだろうか。対照的な姉妹というテーマは『暗い鏡』を思い出させるし、その点でも興味深い。

ちなみに、コブラ・アイランドは、わたしの簡単な調査によると、想像上の島で実際にはそんな島はないようだ。Wikipedia には、

Cobra Island is the main base of operations for the fictional Cobra Organization featured in the G.I. Joe toyline from the 1980s. It is featured in both the cartoon and comics.

とあるが、『Cobra Woman』についての言及はない。