明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

片面2層DVD を初めて試してみた


片面2層DVD に対応したパソコン用 DVDドライブを、それが市場に出回りはじめたころにいち早く買ってもっているのだが、いままで一度として片面2層DVD には挑戦したことがなかった。当時は、メディア1枚あたり千円を超える値段がしたし、安いパック売りも出ていなかった。書き込みに失敗する可能性も高そうだったし、たとえ成功しても市販のプレーヤーでうまく再生できるかという互換性の問題もあった。

あれから数年たったが、片面2層DVD±R の値段は劇的に安くなったというほどでもない。それでも通販で5枚パックを買えば、一枚400円程度で手にはいるようにはなった。もっと安いものも出ているが、DVD-R でさえ海外産の安物は避けた方がいいといわれているぐらいだ。より安定性の求められる片面2層DVD なら安物は余計に避けたほうがいいに決まっている。

片面2層DVD 用のメディアについては、当時は、三菱製のものが評判がよかった。というよりも、ほかに選択肢がない状態だったといったほうがいいのだろう。あれから選択肢もだいぶ増えたが、ネットで調べてみた限りでは、三菱製の評判は相変わらずダントツで高いといっていいようだ。三菱のものを選ぶことはあっさりと決まったが、三菱から出ている片面2層DVD 用のメディアは何種類かあり、そのあいだで少し迷った。「DVD-R DL」と「DVD+R DL」では、後者のほうが再生における互換性が高いといわれていること、ホワイト・レーベルで広範囲に印刷が可能なことを考慮して、三菱化学メディア DVD+R 8.5GB PCデータ用メディア DL規格 2倍速記録 5枚ケース入 印刷可能仕様(ワイド) [DTR85NP5] という5枚パックものを購入することにした。リンクを張ったショップは、送料まで考慮するとここが一番安かったので決めた(期間限定かどうかは不明だが、ここはいまのところ送料無料で買うことができる)。

最近買った MacBook の内蔵DVDドライブも片面2層に対応しているようだが、以前からもっている Logitec のドライブ(LDR-HA 165FU2/M)のほうがなんとなく信用できるような気がしたので、そちらを使って試してみることにした。最近は横着になって、インターネットにつないだままで、結構重たいソフトをいくつも動かしながら DVD を焼くことが多かったのだが、さすがにそれは危険だ(何しろ、失敗すれば一枚400円のメディアが無駄になってしまうわけだ)。パソコンを再起動し、ほかのソフトを一切立ち上げず、Toast だけを起動して準備を整える。それ以外は、いつも DVD-R に焼くときとほとんど変わらない。ただ、2倍速で焼くことになるので、焼き終わるまで40分近くかかるあいだ、パソコンを使えなくなるのが困るところだ。別に、ほかの作業をしながらやっても大丈夫だとは思うのだが、怖くてできなかった。

こわごわ開始ボタンを押したのだが、書き込みは順調に進み、そのあとの検証でもなんの問題もなかった。あまりにもあっさりと成功してしまったのでなんだか拍子抜けだ。しかし、まだちゃんと再生できるかどうかという重要な問題が残っている。パソコンにはいっている DVD プレーヤーでは問題なく再生でき、とりあえず安心。しかし、問題は、市販のプレーヤーでちゃんと再生できるかどうかだ。1層目と2層目の変わり目でフリーズしてしまったなどという話はよく聞く。大丈夫だろうか。

おそるおそる市販のプレーヤーにいま焼いたばかりのディスクを差し入れ、再生する。早回しで最初から最後まで通して見てみたが、問題はないようだった。ノーマル・スピードで再生したときになにか問題が起きるという可能性もないではないが、とりあえず一安心だ。しかし、こんなに簡単に成功していいのだろうか。

今回は、基のディスクがPAL方式で録画されているものだったので、それを再生できるデッキでしかチェックできなかった。ほかに2台DVDプレーヤーがあるのだが、それとの相性がチェックできなかったのが残念だ。しかし、これで片面2層ディスクは使えることがわかったのは大きい。こんなことならもっとまとめ買いしておけばよかった。そろそろ10枚パックが出てもいいころだと思うのだが、従来のDVD と次世代DVD とのあいだにはさまれた中途半端な位置づけがネックとなっているのか、企業も片面2層ディスクにはそれほど力を入れていないようだ。これからも劇的な値下げはないだろう。