明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

戦争映画覚書


>>戦争映画をめぐるいくつかのテーマ<<

 サミュエル・フラーによる「戦争映画に関する六つの命令」

 1. だれかが撃たれても、けっして戦闘をやめるべからず。ほかにどうすることができよう?
 2. 死に瀕した GI が札入れをひっぱり出してフィアンセの写真を眺めることなど、けっして許すべきではない。そんなことはついぞ起こったためししはないのだ。
  ・・・等々。

 レジスタンス、脱走、軍法裁判、捕虜収容所、反戦、反ナチス、総力戦、革命、階級闘争(無能な上官)、メロドラマ、等々。

  • 戦争映画の道具立て

 戦車、機関銃、塹壕、トーチカ、収容所、橋、無線、ジープ、等々。

  • 戦争映画における女

 家族(妻・娘)、野戦病院の看護婦、娼婦・・・

  • 領域化と脱領域化

 大地の蹂躙(クロード・シモン

  • 戦争映画の地理学

 砂浜、小高い丘、密林、等々。
 海・陸・空。
 国境。

  • 視線

 そこにおいて視線はどのように描かれているか。西部劇との比較など。

  • コミュニケーション

 戦争とは、そこにおいて、命令が、メッセージが、手紙が、人(捕虜)が、銃弾が、ありとあらゆるものが行き交う、すぐれてコミュニケーション(交通)の場である。

 そして、戦争映画は旅の映画でもある(セリーヌ)。ロード・ムーヴィーとしての戦争映画。


  • 制服

 コスチューム・プレイとしての戦争映画。



つまり、映画とは戦争なのだ!