『若き日のリンカーン』のヘンリー・フォンダは、馬車でやってきた入植者の家族がもっていた法律書に魅せられ、法律を学び始める。一方『リバティ・バランスを射った男』で、同じように馬車で町にやってきたジミー・スチュアートを襲った盗賊リー・マーヴィンは、スチュアートがもっていた法律の本を見つけると、これが西部の法律だといってびりびりに引き裂く。
魂であり、生命であり、知の源であり、歴史の証言でもある書物のイメージは、『ざくろの色』で地面や屋根の上に広げられたおびただしい書物をはじめとして、映画のなかで様々に描かれてきた。しかし、その一方で、書物を唾棄すべきものとして描いた場面も少なくない。トリュフォーの『華氏451』で焼き尽くされる書物、あるいは、アントニオーニの『砂丘』のラストの幻想的な爆破シーンで、数々の文明の利器とともに粉々に爆破される無数の書物、等々。
『ポー川のひかり』の冒頭で描かれる、まるで磔にされたかのように、図書館の床やテーブルじゅうにくさびで打ち付けられた書物は、映画が描いてきた破壊される書物のイメージのなかでも、とりわけ禍々しいものとして、忘れられないものになるだろう。
『カール・Th・ドライヤー コレクション 奇跡 (御言葉) 』
『フランスの巨匠 ジャン・ルノワール DVD-BOX リクエスト復刻箱』
IVC の DVD を集めただけの BOX。
ついでに、こんな本も。
ロバート・D・ウェッブ『誇り高き男』
おおむかしに見ているし、ビデオにも録画してあるはずだが、まったく思い出せない。悪くない西部劇だったという印象だけは残っている。