明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

新作DVD〜『拳銃の報酬』『春の序曲』ほか

『拳銃の報酬』


紀伊国屋から発売。

5年ほど前にロバート・ワイズが亡くなったとき、だれか『拳銃の報酬』を DVD 化してくれないものかと、このブログに書いたことを、思い出した。もっとも、その頃は、この映画のことはほとんど忘れられていたので、たいして期待していなかった。その数年後に『レッドパージ・ハリウッド』が出版され、この作品のことがけっこう大きく取り上げられた。あの本でこの映画のことを知った人も多いかもしれない。紀伊国屋から DVD が出ることになったのも、たぶんそういう流れなのだろう。わかりやすいね。


ロバート・アルドリッチ『悪徳』


『ビッグ・ナイフ』のこと。『悪徳』はTV放映されたときの邦題だろう(このタイトルだと見る気にならないな)。

ハリウッドを描いたクリフォード・オデッツの戯曲をアルドリッチが映画化した傑作。


フレッド・ジンネマン『暴力行為』


前から見たかった一本。これがこのレーベルから出たのは、意外だったね。ちょっとだけ紀伊国屋を見直した(と、思ってたら、これは勘違いで、実は、ジュネス企画だった)。

ジンネマンなんてどうでもいいという人もいるだろう。実をいうと、わたしもこの監督にはほとんど興味がないのだが、『たかが映画じゃないか』の山田宏一と和田誠の対談を読めば、絶対この映画が見たくなるんだよね。『拳銃の報酬』とは、ロバート・ライアンつながり。

フレドリック・ワイズマン『パリ・オペラ座のすべて』


見てない。『福祉』をはじめとする、ワイズマンの初期の白黒作品は大好きなんだが、最近の作品は、なにがなんでも見なければという気にならないので、見逃しているものもいろいろある。これはどうだったのだろう。



アンジェイ・ワイダ『カティンの森』


最近、この作品とも無関係ではない大惨事があった。ふつうならスルーしていた作品かもしれないが、なにか偶然とは思えないので、挙げておく。


ジョージ・シートン『36時間 ノルマンディ緊急指令』


別にたいした映画じゃないんだけど、目についたので、取り上げておいた。

いま見たらどうってことないが、当時としてはかなりトリッキーな物語だったかも。



ニコラス・レイ『夜の人々』


ジュネス企画。作品については、今さら説明する必要もないだろう。


フランク・ボザージ『春の序曲』


ジュネス企画。紀伊国屋と値段設定が似ているので、まぎらわしい。

未見だが、Allcinema では4つ星がついている。それは全然信用できないが、わたしがいつも参照しているフランスの映画ガイドでも、滅多につかない最高の4つ星がついているのは心強い。見るしかないね。