明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


このサイトはPC用に最適化されています。スマホでご覧の場合は、記事の末尾から下にメニューが表示されます。


---
神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

---

評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

Pioneer ブルーレイプレーヤー アップスケーリング機能搭載 ブラック BDP-3130-K


Pioneer ブルーレイプレーヤー アップスケーリング機能搭載 ブラック BDP-3130-K


わけあってブルーレイプレーヤーを新しく購入した。

イオニアのプレーヤーは長持ちせず、数年で壊れてしまうことがこれまで何度かあったのだが、求めている機能とコストを考えて選んでいくと、結局パイオニアのものになってしまう。今回も、Amazon楽天のコメントを読みまくっていろいろ検討した結果、やはりパイオニアのプレーヤーを買うことになってしまった。

ほしかったのは、PAL が再生可能で、HDMI 接続ができて、価格が1万円台までのブルーレイプレーヤー。候補はいくつかあったが、ユーザーの評判と価格の安さでこれに決めた。値段は常に変動しているのだが、わたしが買ったときには9千円を切っていた。ただの再生専用プレーヤーなので必要十分な機能しか付いていないが、ブルーレイと DVD だけでなく、PAL や動画も再生できて、8千円台というのはなかなかのコストパフォーマンスだ。

これは並行輸入品ではなく、日本国内向けに発売された商品なのだが、こういうもので PAL も再生できるというのは割と珍しい。あとは東芝のものくらいだろうか。不思議なのは、このプレーヤーも、東芝のものも、PAL のディスクが再生できることを商品説明ページでは全然宣伝していないことだ。PAL が再生できることが、法的にグレーということでもないと思うのだが……。PAL も見られるというのはあまり商品価値にならないということなのだろうか。(この商品の取扱説明書には、PAL も再生可能であると、あっさりとだがはっきりと書いてある。)

念のために一言。このプレーヤーはたしかに PAL の DVD を見ることができるが、いわゆるリージョンフリー機ではないので、海外のどんなディスクでも再生できるわけではない。取説にも、リージョン2および ALL のみ再生可能と明記してある。だから再生できる PAL のディスクは日本で発売されている DVD などと同じリージョン2のものか、いわゆるリージョン ALL のものに限られるので注意が必要だ。

以前に使っていたふたつのパイオニアのプレーヤーは、使っているうちに再生中のノイズがだんだんと気になってきて、結局そのノイズに比例してプレーヤー自体もダメになっていったのだが、今のところこれはとても静かに動いていてくれる。できることなら、このまま静かに動いていてほしい。


値段相応に、ごくごく基本的な機能しか付いていないプレーヤーだが、ひとつびっくりしたのは、〈字幕移動モード〉なる機能が付いていたことだ。これは、DVD などを再生中に、字幕の位置を上下左右に自由に移動できる機能なのだが、字幕の位置というのは DVD のオーサリング時に決まってしまって動かせないものだと思っていたので、そんなことができると知ってちょっとびっくりした。

いわゆるレターボックスでワイド画面の映画が収録されている DVD を見ているとき、画面をズームしてモニターいっぱいに広げてみたいときがあるのだが、そうすると、もともと字幕が低い位置に入っていたときに、字幕が下の方に隠れて見えなくなることがあって、こんな機能があればいいのにと実は思っていたのだった。まさか本当にそんなことができるとは思わなかった。これは実にありがたい機能だ。しかし、そのわりにはまったくフォーカスされていないし、取説でもごくあっさりと説明してあるだけなのが不思議だ。ひょっとしたら、今時のプレーヤーにはみんな付いている珍しくも何ともない機能なのかもしれないが、わたしには初体験だったので、ちょっと感動した。

このブルーレイプレーヤーで唯一不満があるとしたら、リモコンが異常に使いづらいということだ。これは Amazon のコメントなどを読んで買う前から覚悟はしていたのだが、このリモコンの使いづらさは正直予想を遙かに超えていた。手のひらに収まるぐらいの小さなリモコンに、同じような大きさのボタンがごちゃごちゃと並んでいて、いつまでたっても慣れない。ほかのリモコンなら、暗い部屋の中でも直感的に操作できるのだが、これは明かりをつけていてもどれがどのボタンだのかさっぱり分からない。しかも、ボタンが堅くてよほど強く押さないと反応しない。はっきり言って最低のリモコンだ。

もっとも、テレビとプレーヤーが連動しているなら、テレビ側のリモコンでもある程度操作できるので、再生と一時停止、早送りなどは使い慣れたリモコンを使えばなんとかしのげる。

このリモコンはたしかに噴飯ものだが、値段を考えると、全体としてこの買い物には満足している。あとはどれだけ長い間持ってくれるか。それだけが心配だ。