明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

新作DVD――ラオール・ウォルシュ『大雷雨』、ダグラス・サーク『夏の嵐』ほか



しばらくチェックしていない間に注目の作品が続々ソフト化されていた。一回では紹介しきれないので、数回に分けてアップしていく。まずはアメリカ映画から。

ラオール・ウォルシュ『フィルム・ノワール ベストコレクション フランス映画篇 大雷雨』

ダグラス・サーク『フィルム・ノワール ベストコレクション フランス映画篇 夏の嵐』

Amazon でのタイトルをそのまま使ったが、「大雷雨」でディートリッヒ主演といえば、ラオール・ウォルシュ作品のはずだが、あれをフィルム・ノワールというのは若干無理があるし、そもそもフランス映画でさえない。『夏の嵐』も、このタイトルでリンダ・ダーネル主演となるとダグラス・サーク作品で間違いないと思うのだが、これもチェーホフを原作とするフィルム・ノワールとはほとんど関係のない映画だったと記憶している。そしてこれもフランス映画ではない。ともあれ、両方ともすごい傑作。

『遊星よりの物体X HDマスター THE RKO COLLECTION』 [DVD]、『断崖 HDマスター THE RKO COLLECTION』 [DVD]、『私はゾンビと歩いた! HDマスター THE RKO COLLECTION』 [DVD]、『キャット・ピープル HDマスター THE RKO COLLECTION』 [DVD]


HDマスターというのがいかほどのものかはわからないが、ヴァル・リュートン製作作品はオリジナルネガから起こした最高の画質、できればブルーレイで見たいものだ。


『アカデミー賞 ベスト100選 オズの魔法使い 我が道を往く ブルックリン横丁 オペラハット 遥かなる我が子 哀愁の湖 イヴの総て ジョニー・ベリンダ 戦場 真昼の決闘 DVD10枚組』

安っぽいパッケージではあるが、ミッチェル・ライゼンの名作『遥かなる我が子』、ジョン・M・スタールによるテクニカラーフィルム・ノワールの傑作『哀愁の湖』、ジーン・ネグレスコの『ジョニー・ベリンダ』など、この値段ではおいしすぎる内容になっているのはたしか。


ジョン・フォード『荒野の女たち』 [DVD]


言うまでもなく、ジョン・フォードが残した輝かしい遺作。その最後に発せられる言葉は「くたばれ」だった。


『ハリウッド西部劇映画 傑作シリーズ DVD-BOX Vol.15』

「夢想の楽園」「赤い山」「フレンチー/復讐への道」「決闘カリブ街道」「エル・パソ 熱風の町」「鉄路に賭ける男」「スー族の叛乱」「無法者ブラック・バート」を収録。

ウィリアム・ディターレの『赤い山』とヘンリー・キングの『夢想の楽園』以外は、正直、よくわからない。

ニコラス・レイ『ハリウッド西部劇映画傑作シリーズ 不屈の男たち』 [DVD]


これまで『ラスティ・メン』で知られてきたタイトルをなぜわざわざ変えたのかは謎だが、とにかく、ニコラス・レイのこの傑作がソフト化されたのは嬉しい。世界でもっとも美しい帰郷シーンが見られる映画。


『オーソン・ウェルズのフォルスタッフ』 Blu-ray

オーソン・ウェルズ『偉大なるアンバーソン家の人々』 [Blu-ray]、『偉大なるアンバーソン家の人々 HDマスターDVD』