明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

新作公開情報〜『インランド・エンパイア』『街のあかり』ほか


『ブーベの恋人』で知られるルイジ・コメンチーニがなくなった。『ブーベの恋人』はゴダールがベストテンに入れたりしているので見ているものの、正直いってそんなに関心をもっていた監督ではない。しかし、「リベラシオン」に載った追悼文や、フランスで出ている映画ガイドなどを読んでみると、その評価が非情に高いので驚かされる。考えてみれば、わたしは『ブーベの恋人』と『パンと恋と夢』ぐらいしかこの監督の作品は見ていない。メロドラマの傑作といわれる『天使の詩』、未公開だが代表作の一本とされている「Le Scopone scientifico」ぐらいは見ておかないと、正当な評価はできないようだ。それにしても、「リベラシオン」の記事その他で、テレビ映画『ピノッキオの冒険』の評価がやたら高いのだが、本当だろうか。

『石の微笑』
監督:クロード・シャブロル 出演:ブノワ・マジメル/ローラ・スメット
内容:25歳フィリップは母と二人の妹と暮らすハンサムでナイーブな青年。彼が愛するのは美しいものだけ。妹の結婚式で花嫁付添人をしたセンタと愛し合うが、センタが二人の愛の証明として、殺人を犯すことを約束させるのだが…
(6月下旬〜Q-AXシネマ) 配給:CKエンタテインメント

インランド・エンパイア
監督:デヴィッド・リンチ 出演:ローラ・ダーン/ジェレミー・アイアンズ
内容:ニッキーとデヴォンは映画監督のキングスリーが手がける、ある秘密を抱えた映画に出演することになる。役にのめり込むに従い、次第に役柄と私生活を混同していくニッキー。彼女はいったい何者なのか…
(夏〜恵比寿ガーデンシネマ) 配給:角川映画

『街のあかり』
監督:アキ・カウリスマキ 出演:ヤンネ・フーティアイネン/マリア・ヤンヴェンヘルミ
内容:厳しい社会の中で何とか自分の居場所を探すコイスティネン。しかしそんな彼のはかない夢は次から次へと打ち砕かれる。彼は仕事、自由、そして夢を奪われることになるのだが…
(夏〜ユーロスペース) 配給:ユーロスペース