明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『サバイバー』『シグルイ』

イングマール・ベルイマン監督が亡くなったことを、今朝のニュースで知る。フランスの俳優、ミシェル・セローも昨日亡くなった。出演作品は数多いが、『検察官レイプ殺人事件』や『死への逃避行』などのクロード・ミレール作品が、わたしにはとくに思い出深…

アンソニー・マン『シャロン砦』

日本版が出ることになった今頃になって、ずいぶん前に購入していながらそのままにしてあった北米版の『シャロン砦』DVD を取り出して、やっとナイロンパッケージを開封する。この DVD は、ふつうの日本製の DVDプレイヤーでは再生できないリージョン1のディ…

新作DVD〜『シャロン砦』『何が彼女をそうさせたか』ほか

DVD

アレクサンダー・マッケンドリック『成功の甘き香り』 ブラック・コメディの傑作『マダムと泥棒』 などで知られるアレキサンダー・マッケンドリックが、独立プロの招きで渡米して撮った、ショービジネス界の内幕を暴くフィルム・ノワールの傑作。新聞のコラ…

ウィリアム・キーリー『情無用の街』

『情無用の街』The Street with No Name ウィリアム・キーリーは日本ではほとんど忘れ去られた監督だといっていい。そもそも一度でも作家として評価されたことがあったのかどうかも疑問である。本国アメリカでもそれほど評価が高かったとは思えない。アンド…

室生犀星『蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ』

[この一冊]では、最近読んだとか、新刊が出て話題になっているとか関係なしに、みんなに読んでもらいたい本を紹介していく。調べてみたら、このカテゴリーは宮川淳の『鏡・空間・イマージュ』を紹介して以来使っていなかった。これからはもう少し積極的に書…

ヒッチコックがいない「ヒッチコック劇場」の愉しみ

TV

NHK BS で「ヒッチコック劇場」の放映がはじまったことは前に書いた。すでに十数話ほどが放映されている。最初は、1955年から1962年にかけて白黒で撮られた「ヒッチコック劇場」の数編が放映されていたが、いま放映されているのは、ヒッチコックの死後、80…

甦るバトジャック・プロ

『七人の無頼漢』の DVD のことを紹介したときに、ジョン・ウェインのバトジャック・プロによるこの作品がなぜパラマウントから DVD 化されて出るのか不思議だという意味のことをたしか書いたと思う。調べればすぐにわかることだったが、面倒くさいのでその…

石田民三『花火の街』

パソコンの前の椅子にネコが居座ってしまったので、しばらく更新できなかった。まあ、別に書くこともなかったのだが。 京都文化博物館に石田民三の『花火の街』を見に行ってきたので、だらだらと感想をつづっておく。 石田民三『花火の街』 1937年(昭和12年…

『ラベンダー・ヒル・モブ』ほか

DVD

『コロンビア・プレミアム 戦争映画コレクションBOX 18枚組』 [『アラビアのロレンス[2枚組]』『戦場にかける橋[2枚組]』『ナバロンの要塞』『将軍たちの夜』『サハラ戦車隊』ほか、コロンビア映画が誇る珠玉の戦争映画16タイトルを収録した18枚組BOX。全商…

戦争映画覚書

>>戦争映画をめぐるいくつかのテーマ 戦争映画のクリシェ サミュエル・フラーによる「戦争映画に関する六つの命令」 1. だれかが撃たれても、けっして戦闘をやめるべからず。ほかにどうすることができよう? 2. 死に瀕した GI が札入れをひっぱり出してフィ…

エドワード・ヤン、亡くなる

エドワード・ヤンが、6月29日、7年間煩っていた癌の合併症のため、ビバリー・ヒルズの自宅で69歳の生涯を終えた。癌だったとは初耳だし、アメリカに住んでいたことも知らなかった。『ヤンヤンの夏休み』以来7年ぶりとなる新作『The Wind』が、ジャッキー・チ…