2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧
粗野な言動となによりもその強さで人気の的だった若いボクサーが、微妙な判定をめぐって一転、メディアのバッシングの対象となる。その開いた穴を埋めるようにして、白いユニフォームに身を包んだ礼儀正しい高校生投手が、どう考えても過剰すぎる注目を浴び…
カリスマ的人物を中心に生まれるファシズム的状況とその終末を描く。ストーリー展開といい、『物語のディスクール』のジェラール・ジュネットいうところの錯時法を多用した語りといい、『モンスター』の二番煎じという印象は否めないが、なかなかのストーリ…
『キャビン・フィーバー』のイーライ・ロスの新作『ホステル』が今秋公開される模様。アメリカの大学生が旅先のヨーロッパで体験する出来事を描いた映画らしいが、ホラーなのかどうかは不明。『キャビン・フィーバー』も正確にはホラーと呼んでいいのか迷っ…
デブラ・パジェットが地下の洞窟をさまよっていると突然、地面にあいた深い穴に落ちてしまう。彼女はその暗い穴のなかでなにかを見て驚愕の表情を浮かべる。その瞬間、キャメラが切り返すと、何十人ものライ病患者たちがそこに立っていて、それがゾンビのよ…
毎日のように書いていると、どうでもいいくだらないことをついてしまう。が、逆に、しばらく書くのをやめていたら、なんだか書くのが面倒になってきた。これ以上ブランクを開けると書くのをやめてしまいそうなので、またDVDの紹介でもしてお茶を濁しておくこ…
冥王星は結局惑星から除外されてしまった。地球から最も遠い場所にある太陽系の惑星が、冥界の王 Pluton (Hades) にちなんで名付けられているというのは、占星術師でなくともなかなかに魅惑的だったのに、残念である。ハデスを辞書で調べると次のように書い…
惑星の数がふえたかと思ったらへったりと、世界ではいろんなことが起こっている。それにしても、冥王星が惑星でなくなるかもしれないという話には驚いた。理由は小さすぎるからだとか。ホルストの『惑星』はどうなるんだと思ったが、あの曲が作曲された1916…
岡本綾と相武紗季が別人だということに今朝になってようやく気づいた。よく見れば全然似ていない。なぜそんなふうに思いこんでしまったのか不思議だ。「似ている」ことの不思議。 だが、イマージュがそこにある(ガストン・バシュラール)──イマージュの問題…
増村保造のDVD化がどんどん進行中です。■増村保造『黒の超特急』、『好色一代男』、『華岡清州の妻』、『黒の報告書』、『闇を横切れ』、『大悪党』市川雷蔵主演の『好色一代男』『華岡清州の妻』、田宮二郎・宇津井健主演の「黒シリーズ」、川口浩の『闇を…
長らく品切れ状態の続いていたロベール・ブレッソンの名著『シネマトグラフ覚書』(松浦寿輝訳)の復刊が決まった模様。9月に復刊するらしいという情報しかつかんでいない。詳細は不明(というか調べていません)。定価は2千円強なのに、Amazon のマーケッ…
>>公開情報 『ダーウィンの悪夢』 監督:フーベルト・ザウパー 内容:ダーウィンの箱庭と呼ばれるほど豊かな生態系を誇っていたアフリカのヴィクトリア湖。しかし、外来魚ナイルパーチが放流されたことから状況は一変する。一大魚産業が誕生し経済は繁栄。だ…
「コメディ映画 ベスト50」戦前トーキー編(スクリューボール・コメディの時代)をとりあえずアップ。サイレント映画編をアップしてから一月近くたってしまった。まだ半分の28本しか紹介していないのに、なんだか面倒くさくなってきた。 - この数日、いろ…
デジタル・ニューマスター仕様でDVD化した日活ロマンポルノシリーズ。続々と出るのはいいけれど、前からいっているように、この程度の内容で成人指定はそろそろやめにしてほしい。せめてレンタルビデオの日本映画のコーナーにふつうに並べておかれるようにし…
わたしの気に入った本を紹介してゆく、単にそれだけのコーナーです。 地震は地震計とは独立して存在し、気圧の変動は針の跡とは別に存在するが、藝術作品はかたちとしてしか存在しない。言い換えれば、作品は行為としての藝術が残した痕跡や軌跡ではなく、作…
西川美和『ゆれる』★★☆サスペンスという言葉の原義が「宙づり」であるとするならば、渓谷にかかった不安定な吊り橋のなかほどで起きた事件の真相を、文字通り宙づりにすることで物語を成立させているこの映画は、サスペンスという言葉の意味にこの上なく忠実…
▽橋口亮輔『ハッシュ!』(2001)★☆最近の日本映画でよくみかける長回し撮影は、わたしには演出の放棄としか思えない。アンゲロプロスの長回しは、的確なショットを積み重ねて演出できる人があえてワンショット=ワンシークエンスを使っている長回しであり、…
エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチによるオムニバス(らしき)映画『明日へのチケット』が秋に公開される模様。すごいメンツだ。それにしても、オルミもエリセも最近はこういうかたちでしか新作が撮れないのだろうか。オルミのほう…
新作DVDを簡単に紹介する。 ■『ル・コルビュジェ DVD-BOX』 内容(「Oricon」データベースより) フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエと並ぶ20世紀モダニズム建築の3大巨匠の一人、ル・コルビュジェに迫るドキュメンタリー。1950年代に…
"as the actress said to the bishop" という表現がある。宮脇孝雄の『翻訳の基本』という本を読んでいてはじめて知った表現なのだが、この本のなかでは、 I've never seen a female "Bottom", as the Bishop said to the actress!という例文を挙げて、 これ…
フランク・キャプラ『ポケット一杯の幸福』(61)★★☆ルビッチやプレストン・スタージェスの話をするのはかっこいいが、キャプラの映画なんかをほめると程度が低い人間と思われかねない。キャプラにはそういうところがある。アテネフランセでキャプラの映画が…
ニーチェの『権力への意志』の単行本の下巻だけ持っていたのを Amazon のマーケットプレイスに出していたのがそこそこの値段で売れた。早速ちくま文庫版の『権力への意志』を買い直そうと思ったのだが、どの本屋に行っても上巻はおいているのに下巻だけがな…
ダニエル・シュミットが亡くなった。 眠れないので夜中起きてネットを見ていたら、Liberation が更新されているようなのでいってみると、シュミットの訃報がトップに出ていた。「マジかよ」と思わず口走ってしまった。病気だとは聞いていたが、まさかこんな…
この数日、なんとなくボーッと過ごしている。早くも夏ばてしてしまったのかもしれない。部屋が暑くなるのでパソコンもスリープさせることが多くなった。ブログの更新もペースが落ちていきそうだ。ブログの更新をさぼっていたあいだ『GANTZ』というマンガを1…
今年の夏も、あんまり見に行きたくなる映画はなさそうだ。ジャコメッティ展がいちばんの楽しみ。 ひさしぶりに公開情報をチェックする。ラウール・ルイスの『クリムト』の公開がようやく決まったようだ。もう何年も前にホームページなどで紹介している作品だ…
訂正:下の『レオパルドマン 豹男』のリンクが間違ってました。これもジャック・ターナー作品です。未見ですが、『キャット・ピープル』『私はゾンビと歩いた』につづいてターナーがヴァル・リュートンのために撮ったこの最後の作品は、3本のなかで最も完成…
イスラエルの一時的空爆停止があと2時間で終わる。避難する時間は与えてやったから、これで心おきなく空爆できる、というわけか。恐ろしいね。 恐ろしいといえば、500円DVDも恐ろしいよ。こないだ本屋でラインナップを眺めていたら、どう見てもパッケージの…
あんまり書いてる暇がないです。雑文ふうに。Amazon のマーケットプレイスでミハイル・ロンムの『一年の九日』とジョセフ・マンキーウィッツの『ピープル・ウィル・トーク』を購入する。『一年の九日』は新品なのに6割引、『ピープル・ウィル・トーク』はほ…