明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

オルミ=キアロスタミ=ローチ『明日へのチケット』


エルマンノ・オルミアッバス・キアロスタミケン・ローチによるオムニバス(らしき)映画『明日へのチケット』が秋に公開される模様。すごいメンツだ。それにしても、オルミもエリセも最近はこういうかたちでしか新作が撮れないのだろうか。オルミのほうは『ジョヴァンニ』が数年前に一応公開されているが(あれを公開と呼んでいいものか疑問ではあるが)、ヴィクトル・エリセは『マルメロの陽光』(92)以来、長編を撮っていない。10年ごとに新作を撮っているエリセのことだから、2002年には必ず長編を撮るはずだとかつて予言したことがる。長編は撮らなかったが、たしかに2002年に『10ミニッツ・オールダー』の短編を撮ったから、わたしの予言は半分はあたったといえる。そろそろエリセの長編が見てみたいものだ。

明日へのチケット』(イギリス・イタリア)
監督:エルマンノ・オルミ/アッバス・キアロスタミ/ケン・ローチ
内容:ローマへと向かう列車を舞台に描かれる、1枚のチケットがもたらす哀しみ、不安、残酷さ、不平等、そしてそれでもなお失われない愛と希望。偶然めぐり会った乗客たちは、それぞれ新しい選択と可能性の物語へと旅立ってゆく…(10月〜シネ・アミューズ)