エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチによるオムニバス(らしき)映画『明日へのチケット』が秋に公開される模様。すごいメンツだ。それにしても、オルミもエリセも最近はこういうかたちでしか新作が撮れないのだろうか。オルミのほうは『ジョヴァンニ』が数年前に一応公開されているが(あれを公開と呼んでいいものか疑問ではあるが)、ヴィクトル・エリセは『マルメロの陽光』(92)以来、長編を撮っていない。10年ごとに新作を撮っているエリセのことだから、2002年には必ず長編を撮るはずだとかつて予言したことがる。長編は撮らなかったが、たしかに2002年に『10ミニッツ・オールダー』の短編を撮ったから、わたしの予言は半分はあたったといえる。そろそろエリセの長編が見てみたいものだ。
『明日へのチケット』(イギリス・イタリア)
監督:エルマンノ・オルミ/アッバス・キアロスタミ/ケン・ローチ
内容:ローマへと向かう列車を舞台に描かれる、1枚のチケットがもたらす哀しみ、不安、残酷さ、不平等、そしてそれでもなお失われない愛と希望。偶然めぐり会った乗客たちは、それぞれ新しい選択と可能性の物語へと旅立ってゆく…(10月〜シネ・アミューズ)