2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧
「カイエ・デュ・シネマ」210号に掲載された、エクス・アン・プロヴァンスで行われたモンタージュをめぐる有名な座談会を訳しはじめました。毎日少しづつ訳出していきます。例によって、たんなる気まぐれでやってます。ここにあえてアップしているのは、どこ…
前回に続き、マルコ・フェッレーリ作品についての覚書。 マルコ・フェッレーリ『人間の種子』(Il seme dell'uomo, 69) ★★½ 「人間の種子」。まさしくダーウィン的なタイトルだ。ただし、ここに描かれるのは「種の起源」ではなく、「種の終焉」である。時代は…
マルコ・フェッレーリ*1は見逃している作品がまだまだ多くて、全体像をつかみかねている。もう少し作品を見てからまた改めて書きたいと思うが、とりあえず、最近見た数作品について順に覚書を書いてゆく。 マルコ・フェッレーリ『猿女』 (La donnna scimmia,…
オルドリッチ・リプスキー『アデラ/ニック・カーター、プラハの対決』(Adéla jeste nevecerela, 78) ★★ 『カルパテ城の秘密』で知られるチェコの映画監督オルドリッチ・リプスキーが撮ったコミカルな探偵活劇、というかそのパロディ。ニューヨークのビルの…
ジョン・フォード『ギデオン』 [DVD]この間紹介したばかりのフォードの警察映画『ギデオン』が、タイミングよろしく日本でもソフト化された。残念ながら Blu-ray ではなく DVD だが。 ノーマン・パナマ『拳銃の罠』 [Blu-ray] あんまり覚えていないが、犯罪…
「ル・モンド」に掲載されたカトリーヌ・ドヌーブの(ものとされる)発言が話題になっている。#MeToo をきっかけに過剰になってゆくセクハラ告発に対して、女性の立場から異を唱えたものである。これに対しては、彼女の姿勢を称賛するものや、逆に、批判する…
チャン・チェ『残酷復讐拳』(Crippled Avengers, 1975) ★★★ 眼や腕など身体の一部を欠落させたものたちがヒーローとして活躍する物語なら、われわれは「座頭市」や「丹下左膳」などで慣れ親しんできた。自分の身体的欠損を、それを補って余りある力へと反転…