明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。





























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神戸映画資料館でわたしが行っている「連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見」の詳細が決まりました。

「連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見 第8回 パプストとブルックス──『パンドラの箱』を読み解く」 2019年12月22日(日) 詳細はここで。
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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

B級映画ファイル

フェリクス・E・フェイスト『世界大洪水』――プレ・コード時代の大災害パニック映画

フェリクス・E・フェイスト『世界大洪水』(Deluge, 1933) ★★ プレ・コード時代のハリウッドで作られた最初期のディザースター・フィルム(大災害パニック映画)の一つ。フィルムは失われてしまったものと長らく考えられていたが、1981年にイタリア語版のプ…

ラリー・コーエン『ディーモン/悪魔の受精卵』

ラリー・コーエン『ディーモン/悪魔の受精卵』(God Told Me To, 76 未)★★½ 有名でないわけでは決してない。才能にも恵まれている。しかしなぜかどうにも影が薄い。そういう映画作家がいる。ラリー・コーエンもそんな監督の一人だ。『God Told Me To』は、…

『The Lost Moment』『私刑の街』

どっちもそんなにたいした映画ではないのだが、こういう地味な作品を救い出してゆくのがわたしの使命(?)なので、紹介しておく。 マーティン・ガベル『The Lost Moment』(47) ★½ヘンリー・ジェイムスの小説『アスパンの恋文』の最初の映画化(Amazon のコ…

『メサイア・オブ・デッド』

ウィラード・ハイク&グロリア・カッツ『メサイア・オブ・デッド』(Messiah of Evil: the Second Coming, 73) ★★★ ジョージ・A・ロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』の発表直後にその流れに乗って撮られたB級、あるいはC級ホラー映画の代表的…

ハリー・ケラー『狙われた女』

ハリー・ケラー『狙われた女』(56) ちょっとした評判を聞いて見てみたものの、ハリー・ケラーなんて監督は名前も聞いたことがなかったので、さして期待はしていなかったのだが、まさかこんなに面白いとは。これはほんとに拾いものだった。 『狙われた女』は…

ノーマン・パナマ『拳銃の罠』(59)

最近の DVD には、ワイド版(16:9)とスタンダード版の両方が収録されているものが多い。これが70年代や80年代の映画なら迷わずワイド版のほうを見ておけばいいのだが、50年代に撮られた映画となると、事態は意外とややこしいことになる。例えば、キ…

ラッセル・ラウズ『The Thief』

ラッセル・ラウズ『The Thief』(52) ラッセル・ラウズには、『必殺の一弾』のような忘れがたい作品もあるにはあるが、どちらかというと小物と言っていい監督だと思う。しかし、ときおり妙に野心的なことを試みたりするので、無視できない。その中でもとりわ…

リチャード・ウィルソン『Man with the Gun』

リチャード・ウィルソン『Man with the Gun』(1955) (この映画は日本でも公開されていて、「街中の拳銃に狙われる男」という邦題がついているみたいなのだが、いくらなんでもセンスがなさ過ぎる。というわけで、あえて原題を使って書くことにする。)『Ma…

マーク・ロブスン『The Seventh Victim』

マーク・ロブスン『七番目の犠牲者』(The Seventh Victim, 43)★★★ 「世紀末オカルト学院」というアニメを見ていたら、シャワールームの半透明のビニールの向こうにふわっと人影が現れて消えるという場面があった。『サイコ』(60)のシャワールームの場面…

シドニー・ギリアット『青の恐怖』

シドニー・ギリアット『青の恐怖』Green for Danger ヒッチコックの『バルカン超特急』などの脚本家としてのほうが有名なイギリスの映画監督、シドニー・ギリアットによるミステリー映画。『絶壁の彼方に』という映画が結構気に入っていたのだが、他の作品は…

リチャード・T・へフロン『未来世界』

余裕ないです。更新してなかったわりには、アンテナ登録者数が微増している(まあ、すぐ減ると思うけど)。ちゃんと書いてる時間がないので、どうでもいい話題を1つ。 ☆ ☆ ☆ リチャード・T・へフロン『未来世界』 カルトSF映画『ウエストワールド』のあま…

ロジャー・コーマン『フランケンシュタイン/禁断の時空』

ロジャー・コーマン『フランケンシュタイン/禁断の時空』 (Frankenstein Unbound, 90, 未) まじめな映画の話がつづいたので、この辺りでくだらない方向に振り子を戻しておかなければ。そう思って、いい話題を探していたら見つかった。ロジャー・コーマンの…

ロバート・パリッシュ『決死圏SOS宇宙船』

スピルバーグの「インディ・ジョーンズ」新作はいまさらという気がしてはなから行く気がしなかったのだが、「ユリイカ」のスピルバーグ特集号に掲載された蓮實重彦・黒沢清の対談を(冒頭のところだけだが)読むにつけても、やっぱりそうかと思ってますます…

チャン・チェ『新・片腕必殺剣』ほか

小説は出自の卑しい芸術だといわれるが、映画にくらべればまだましだ。映画の卑しい出自を確かめるためにも、くだらないホラーなどもたまには見ておく必要がある。 セルジオ・マルティーノ『影なき淫獣』 『デス・プルーフ』のタランティーノが影響を受けた…

『世紀の怪物/タランチュラの襲撃』『四時の悪魔』

亀田が負けて少し喜んでいるわたしは平凡な人間だ。でも、エリカ様はかわいいのでまあいいんじゃないかと思っているわたしは、やっぱりつくづく平凡な人間だ。 ☆ ☆ ☆ さて、本題。 今日は、『世紀の怪物/タランチュラの襲撃』『四時の悪魔』を簡単に紹介す…

殺し方よりも、死体の見せ方のほうが冴えている〜マリオ・バーヴァ『血みどろの入江』

マリオ・バーヴァ『血みどろの入江』 この作品には、イタリアン・ホラーの例に漏れず、英語タイトルだけでも「A BAY OF BLOOD」、「TWITCH OF THE DEATH NERVE」、「LAST HOUSE ON THE LEFT, PART II」、「THE ECOLOGY OF THE CRIME」など、無数の別名がある…

『Target Earth』〜シュールで、チープで、あっけない侵略ものSF

シャーマン・A・ローズ『Target Earth』 50年代に撮られた宇宙人侵略もの。へなちょこぶりをバカにするつもりで見たが、意外と面白かった。 監督の名前は正直いって初耳だ。30年代から映画を撮っているベテランのようだが、50年代からはもっぱらTVドラマの演…