2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧
[シネマ・マイノリティ・レポート]:このカテゴリーでは、シネフィルにもあまり注目されないような隠れた名作を紹介する。海外のメディア、あるいは海外で出版される映画研究書などに目を通していると、海外での知名度と日本での知名度が極端にちがう作品が…
『アート・アニメーションの素晴らしき世界』という本のなかで筒井武文が面白いことを書いている。 いわゆる実写は、その意味では静止写真ではない。実写には一コマに「時間」が刻まれている。ふつうの映画は1秒24コマですね。しかし、コマが送られる時間…
第1章第3節の要約 >>[第3のテーゼ:運動と変化] 瞬間が運動の動かない切片であるというだけでなく、運動自体が持続の動く切片である、つまりは全体(le Tout)あるいはひとつの全体(un tout)の動く切片であるのである。このことは、運動はさらに深い…
第1章 「運動に関するテーゼ(第一のベルクソン注釈)」要約>>第一節「第1のテーゼ:運動と瞬間」ここでは、ベルクソンが運動に関して示した三つのテーゼが分析される。ちなみに、『シネマ』のなかでは、1、2巻あわせて合計四度、ベルクソンについての注…
『トリュフォーの映画術』という本が気がつくと出ていた。一瞬、山田宏一が訳している本が出たのかと思ったが、違った。山田宏一がたしかトリュフォーの書簡集を訳していると思うのだが、いつになったら出るんだろうか。聞くところによると、山田氏は、訳し…
■ヴォイチェス・ヤスニー『猫に裁かれる人々』一介の猫好きとしては異常に気になるタイトルですね。カンヌでも賞を取った名作らしい。■テイ・ガーネット『チャイナ・シー』ジーン・ハーロー、クラーク・ゲーブル主演のエキゾチックな作品。ジャン・テュラー…
『スキャナー・ダークリー』はどうやら『ウエイキング・ライフ』のようなアニメ調の映画になっているようだ。個人的にはちょっとがっかりな気がしないでもない。実写で見たかった。 さて、楽しみにしていた『マリー・アントワネット』がついに公開される。ポ…
財津理が、『ドゥルーズ 没後10年、入門のために』という本に、「シネマを訳しながら、心をよぎること」というエッセイを書いているのを発見した。してみると、『シネマ』は財津理が訳しているらしい。10年以上前には宇波彰(懐かしい名前だ)が訳していると…
ひさしぶりに書く、気がする。ブログ的倦怠期(?) ホームページのほうに「コメディ映画ベスト50」の70年代以後編をアップ。さらに手抜きをしてコメントは省略。ついでに、ジャン=ピエール・モッキーの『ソロ』(68)も追加して、とりあえず51本をリストア…
『鈴木清順監督 自薦DVD-BOX 壱』 「港の乾杯 勝利をわが手に」「8時間の恐怖」「素ッ裸の年令」「関東無宿」「東京流れ者」「殺しの烙印」の6作品を収録。 『鈴木清順監督 自薦DVD-BOX 弐』 監督自ら収録作品を選び、音声コメンタリーやインタビューで自作…
「コメディ映画ベスト50」戦後コメディ篇をアップ。かなり手抜き気味になってます。とりあえず、70年代以後の作品も早くリストアップして終わらせてしまいたい。 その関係で調べていて知ってしまったのだけれど、ゴダールの『右側に気をつけろ』のDVDは、信…
ロバート・シオドマクがアメリカからヨーロッパに帰って撮った晩年の作品『Nachts, wenn der Teufel Kan』(57)のDVDがフランスで7月に発売されている。仏題は『Les SS frappent la nuit』(SSは夜に撃つ)。実際にあった連続女性殺人事件をもとにシオドマ…
「Cahiers du cinéma」の HP がひさしぶりに更新をはじめた。長いあいだ全然更新していなかったような気がするのだが、別にレイアウトが変わった様子もない。なんだったんだろうか。 - 「リベラシオン」と「ル・モンド」では、ヴェネチア映画祭で上映される…
以前、『ヌーヴェル・ヴァーグ セレクション』としてセット販売されていた『パリところどころ』と『アデュー・フィリピーヌ』がハイヴィジョン・デジタルマスター版でばら売りになります。『パリところどころ』では、女がアパルトマンの一室からエレベータで…
成瀬巳喜男『稲妻』★★★☆ジャコメッティ展を見に行った兵庫県立美術館で成瀬の『稲妻』を見る。こんなところで映画の上映をしているとは知らなかった。もっとも、知っていても気軽にいける距離ではないが。入場料500円だったのでひょっとしてビデオ上映ではな…
『スキャナー・ダークリー』 監督:リチャード・リンクレイター 出演:キアヌ・リーブス/ウィノナ・ライダー 内容:未来のある時代、米国は麻薬で荒廃していた。覆面麻薬捜査官ボブに自らの友人を探る命令が下され、嫌々ながら捜査を始めることになる。それ…
トゥルニエの『魔王』に次のような一節があった。カルテンボルンの指揮官が、紋章用語では右を左、左を右というと説明したあとで、次のように語るところだ。 こういった転倒には、たぶんあとから思いついたのだろうが、実際的な説明がなされている。盾という…
グレン・フォードが30日死去した。90歳。死因は不明。実は、このニュースを最初に聞いたときは、まだ生きていたのかと驚いた。ついこないだ、グレン・フォード主演の『ポケット一杯の幸福』について書いたばかりである。先日、たまたまテレビで『スーパ…