明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


このサイトはPC用に最適化されています。スマホでご覧の場合は、記事の末尾から下にメニューが表示されます。


---
神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

---

評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

リチャード・アダムズ『ウォーターシップ・ダウンのウサギたち』


昨日のブログのなかで、リチャード・アダムズ著『ウォーターシップ・ダウンのウサギたち』のリンクが間違ってました。すいません。

上の単行本と同じ評論社から文庫本も出ていますが、20年以上前に出版された本なので、いま現在、上下巻を新品でそろえるのは難しいでしょう(レビューの数は文庫本のページのほうが多いので、参考にはなります)。単行本(新訳改訂版)は去年刊行されたばかりなので、いまなら確実に入手可能なはず。  


天沢退二郎(なつかしい)による簡潔な紹介文を引用しておきます。


殺戮の生々しい予感におそわれた野ウサギの集団の、死を賭しての移住の旅と冒険を物語る文字どおりの叙事詩的動物ファンタジー。若いリーダーの的確な判断と行動力、予感能力に優れたウサギの役割、ユーモラスな鳥の加勢、障害に次ぐ障害、危難また危難の面白さもさることながら、著者永年の自然観察によって培われた物語細部のリアリティと、自信に満ちた語りの展開は──若干の臭みもないわけではないが──圧倒的だ。


これはマジで傑作なので、暇な人はぜひ読んでみてください。