アイ・ヴィー・シーがなぜか大量に2枚組を発売。組み合わせは無数にあるのでここに書ききれない。自分の趣味にあった組み合わせを選びましょう。個人的にはもっと安くしてばら売りにしてほしかった。
ロマン・ポルノ作品が続々発売されそうな気配。ついでに、この機会に成人指定を取っ払ってほしい。アダルトビデオ全盛のご時世に、ロマン・ポルノが18禁というのはなんだか笑える。
■三村晴彦『天城越え』(松本清張のサスペンスを映画化した、加藤泰の助監督三村晴彦による感動的なデビュー作)
■深作欽二『恐喝こそわが人生』(割引価格でリ・イシュー)
■『生活の設計』(『突然炎のごとく』にも影響を与えたエルンスト・ルビッチのラブ・コメディの傑作)
■『ストレート・トゥ・ヘル』『スリー・ビジネスメン』(アレックス・コックス二枚組)
■『市民ケーン』『偉大なるアンバーソン』(オーソン・ウェルズ二枚組)
■『市民ケーン』『審判』(オーソン・ウェルズ二枚組)
■『市民ケーン』/『ストレンジャー』(オーソン・ウェルズ二枚組)
■『素晴らしき哉、人生』『群衆』(フランク・キャプラ二枚組。キャプラのヒューマニズムはいまいちと思っている通ぶった人も『素晴らしき哉、人生』だけは見てほしい。ハリー・ラングドン主演のサイレント・コメディや『毒薬と老嬢』を見てない人には、キャプラは語れない。)
■『イントレランス』『国民の創生』(国民の(映画の)創生。グリフィス二本立て)
■『十戒』『チート』(セシル・B・デミル二枚組。早川雪舟演じる日本人が白人の女の肌に焼き鏝を押しつける場面があまりにも有名な(最初の?)国辱映画『チート』は必見。)
■『全線 古きものと新しきもの/セルゲイ・エイゼンシュテイン人と作品』(なぜか『全線』だけはレンタル・ビデオに並んでいるのを見たことがない。アトラクションのモンタージュの最高傑作を見よ。)
■『踊らん哉』『気まま時代』(フレッド・アステア二枚組。ジンジャーとフレッドの天上的なダンスを見る幸福。)
■『赤ちゃん教育』『勝利の朝』(キャサリン・ヘップバーン二枚組)
■『アパッチ砦』『幌馬車』(ジョン・フォード二枚組。テントという映画装置の生々しさ。)
■『アイアン・ホース』『三悪人』(フォードのサイレント作品は日本ではいまだに見るのが難しい。)
■『OL官能日記 あァ! 私の中で』(小沼勝が小川亜佐美主演で撮ったロマン・ポルノ。絵沢萌子の店で小沼勝と一緒に酒を飲んだことがあるのがわたしの自慢だ。)
■『新東宝名画傑作選 DVD-BOX 9-伝奇時代劇編』(加藤泰ほか)
■『新東宝名画傑作選 DVD-BOX 10-怪奇推理編』(中川信夫ほか)
■『若松孝二 初期傑作選DVD-BOX』( 『新宿マッド』『性賊/セックスジャック』『天使の恍惚』の3作品収録。)
■『初恋・地獄変』(羽仁進。わたしが書いた(そして活字になった)最初の批評はこの作品についてだった。)
■『エロス+虐殺』/『煉獄エロイカ』/『告白的女優論』/『戒厳令』(吉田喜重作品がばら売りで。)
■『徳川いれずみ師 責め地獄』/『徳川女刑罰史』/『ポルノ時代劇 忘八武士道』(石井輝男の猟奇エロスの代表作がDVD化。『徳川いれずみ師』は見ればぶっ飛ぶはず。)
■『ジェリー・ルイスの底抜けもててもてて スペシャル・エディション』
■『ジェリー・ルイスの底抜けてんやわんや スペシャル・エディション』
「『底抜けもててもてて』に出てくるあの名高い、全体が断面から見られた女たちの家のように、舞台装置はそれ自体で価値を持ち、純粋な描写が対象に取って代わり、一方で、行動は、ダンサーとなった主人公と大食らい女による大いなるバレエに席を譲る。ジェリー・ルイスのバーレスクがミュージカルにその起源をもっているというのは、この意味においてだ。かれの歩きぶりさえもが、同じ数だけの失敗したダンスであり、引き延ばされ、やり直され、ありとあらゆるやり方で変化をつけられた「零度」であるように思え、そして最後に完璧なダンスが生まれるのだ(『底抜けいいカモ』)。」(ドゥルーズ『シネマ』)
ドゥルーズはジェリー・ルイスの映画を、スタンリー・ドーネンやヴィンセント・ミネリらのミュージカル映画を受け継ぐものとしてとらえ、ジャック・タチとともにコメディの第4時代を代表する作家として高く評価している。
■『巨人と青年』(ポーランドのヌーヴェル・ヴァーグ、クシシュトフ・ザヌーシの数少ない日本公開作品。)
■『ハスラー』(いわずと知れたロバート・ロッセンのギャンブル映画の傑作。それにしても、スコセッシの『ハスラー2』と比較したときのこの暗さはいったいなんなのか。)
■『カルメン』(黒人にカルメンを演じさせたオットー・プレミンジャーの幻のミュージカル映画。ゴダールが『カルメンという名の女』を撮ったのはむろんこれを意識して(とわたしは思っている)。むかしビデオになっていたが、いまやどこのビデオショップにも置いていない。わたしは3倍速でダビングしてあるのだが、あのビデオはどこで借りたんだろう? まったく記憶にない。)
■『危険な道 スペシャル・エディション』(プレミンジャー作品が再リリース。)
■『ポンヌフの恋人』(レオス・カラックスのこの映画にも登場するポンヌフのたもとにあるサマリテーヌはいまや閉店の危機にある(長期改装中という建前だが、再オープンするのは数年先とのこと。怪しい。)
■『エルマー・ガントリー 魅せられた男』(わたしはこの映画のバート・ランカスターが本当に好きなんです。)
■『殺人者はライフルを持っている!』(1500円の廉価版で再登場)
■『リオ・ロボ』(『ハタリ!』のサル捕獲ロケットを思い出させる、列車捕獲装置が炸裂するハワード・ホークスのウェスタンの傑作が、たったの1500円で)
■『天国の日々』(ネストール・アルメンドロスがとらえた奇蹟の光を見よ。)
■ウィリアム・ディターレ『巨象の道』
この日を待っていた! ストローブ=イレが4作品も!(『セザンヌ』、『ルーヴル美術館訪問』、『アン・ラシャシャン』、『ロートリンゲン!』を収録)
■プレストン・スタージェス『レディ・イヴ』(2ヶ月ほど前に出たものだけれど、最近気づいたので)
■『吸血怪獣ヒルゴン/魔の谷』(モンテ・ヘルマンの超B級モンスター映画『魔の谷』がDVDで再(?)発売。
■レオ・マッケリー『聖メアリーの鐘』
■アンソニー・マンの西部劇の傑作『ウィンチェスター73』と『怒りの河』が激安500円で
■『ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーDVD-BOX2』
( ファスビンダーのDVD-BOX の早くも第二弾が登場。『13回の新月のある年に』『ベロニカ・フォスのあこがれ』『ケレル』を収録)
■クリント・イーストウッド『ミリオン・ダラー・ベイビー3-Diskアワード・エディション』
■クリント・イーストウッド『ミスティック・リバー特別版』
■ジョゼフ・マンキーウィッツ『去年の夏、突然に』(最後はカニバリズムだ! マンキーウィッツのニューロティックな傑作が2千円を切る廉価版で)
■ケン・ヒューズ『クロムウェル』(あまり知られていないが、歴史映画の佳作。テレビで見たときは、侮って録画していなかった。DVD化はうれしい。映画日誌にメモが残っている。)
■『ジャン・コクトー/恐るべき子供たち』ツインパック
■ミケランジェロ・アントニオーニ『さすらい』/『夜』ツインパック
■フリッツ・ラング『暗黒街の弾痕』/『死刑執行人もまた死す』(完全版)ツインパック(ラングの問答無用の傑作二本がひとつに)
■『悪魔スヴェンガリ』/『アッシャー家の末裔』ツインパック
■『悪魔スヴェンガリ』/『遊星よりの物体X』ツインパック
■『悪魔スヴェンガリ』/『キャット・ピープル』ツインパック
■ロジャー・コーマン、フランシス・コッポラ『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』/『ディメンシャ13』ツインパック(ほかにもいろいろな組み合わせのツインパックがある模様)
■サム・ウッド、レオ・マッケリー『恋愛手帖』/『恋の情報網』ツインパック
■夏目雅子主演作品二本:森崎東『時代屋の女房』、相米慎二『魚影の群れ』
■ジャック・ドワヨン『ポネット』