明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

新作DVD――『チリの闘い』『ウイラード』『パッション・ダモーレ』

DVD

パトリシオ・グスマン『チリの闘い』 [DVD] フランク・キャプラ『奇蹟の処女』 [DVD] ダニエル・マン『ウイラード』 [DVD] 、『ウイラード』 [Blu-ray] 「ホフマンスタールは、ネズミの一群の苦悶を見て書けなくなった。彼の内でその動物の魂が歯をむき出し…

ジョン・M・スタール『裏町』――メロドラマの輝き

ジョン・M・スタール『裏町』(Back Street, 32) ★★★ メロドラマとは不思議なものだ。 メロドラマとは一体何なのか。考え始めるとわからなくなる。しかしそれは西部劇であっても、フィルム・ノワールであってもホラーであっても同じだ。どんなジャンルでも突…

リチャード・C・サラフィアン『荒野に生きる』

リチャード・C・サラフィアン『荒野に生きる』(Man in the Wilderness, 71) ★★ いささか冗長な気もするが、なかなかユニークな西部劇として記憶に残る作品。もっとも、アメリカン・ニューシネマの名作『バニシング・ポイント』の監督リチャード・C・サラ…

リトウィク・ガタク『Ajantrik』

リトウィク・ガタク『Ajantrik』(58) ★★★ インドの映画監督リトウィク・ガタク(読み方いろいろ)がデビュー作『Nagarik』に続いて撮った長編劇映画第2作(共同監督作品も数えると違ってくるが)。これまでガタクの映画は6,7本見ているが、出来不出来は別に…

ラリー・コーエン『スペシャル・イフェクツ/謎の映像殺人』

ラリー・コーエン『スペシャル・イフェクツ/謎の映像殺人』 (Special Effects, 84) ★½「スペシャル・エフェクト」というタイトルでサスペンスとなると、『F/X 引き裂かれたトリック』のような作品をちょっと想像してしまうが、ぜんぜん違う。原題も邦題…

ゴードン・ダグラス『駅馬車』&セシル・B・デミル『スコオ・マン』

ゴードン・ダグラス『駅馬車』(Stagecoach, 66)★フォードの『駅馬車』をゴードン・ダグラスがリメイクした作品。フォード版の冒頭シーンでは、通信士の漏らす「アパッチ」のたった一言によって、物語を理解するのに必要な状況が簡潔に提示されていたわけだが…