このブログにふさわしい作品がなかなか出なかったので、しばらく日本の新作 DVD の紹介はしていませんでしたが、ひさしぶりにビッグなサプライズがありました。
ずいぶん以前にここで書いたロブ=グリエの新作が DVD で発売される模様(Josicky さん、情報提供ありがとうございます)。これ、公開はされたんですかね? 調べるのが面倒くさかったので、確認はしていないんだけど。
紀伊国屋書店から発売。圧倒的に評判のいい新作『コロッサル・ユース』がこの春ようやく公開されるペドロ・コスタの、『ヴァンダの部屋』へとつづく三本の旧作、『血』『骨』『溶岩の家』を収録した待望の(というか、だれも期待していなかった)BOX。『溶岩の家』だけ見ていないので、単品でも売ってもらえるとありがたい。Booklet とかつけなくてもいいから、もう少し値段が下がらないものか。日本の DVD は基本的に高すぎるんだよね。
『ストローブ=ユイレ コレクション アンティゴネー (ソポクレースの《アンティゴネー》のヘルダリーン訳のブレヒトによる改訂版(1948年))』
ストローブは同じ作品の異ヴァージョンをいくつかつくっていることが多いんだけど、このコレクションではそのへんは考慮してないんだね(ストローブ的正しさは、思ったほどガチガチじゃないってこと)。ペドロ・コスタの『映画作家ストローブ=ユイレ/あなたの微笑みはどこに隠れたの?』はまさしく、『シチリア!』の別ヴァージョンを編集するストローブ=ユイレを撮影した映画だった。『アンティゴネー』にもトカゲが出てくるヴァージョンと、出てこないヴァージョンがあったはず。
ロバート・ハーマー『カインド・ハート』(ユニバーサル・セレクション第6弾) 【初回生産限定】
去年の年末に出たもの。『乱闘街』や『悪魔と寵児』とかを紹介したときに、一緒に紹介しておくべきだったのだけれど、忘れていたので。イギリスのブラック・コメディの大傑作といわれている作品で、アレック・ギネスが一人八役を演じている。未見だが、ジャン・テュラールの映画ガイドでは四つ星がつけられている(四つ星は、『市民ケーン』や『戦艦ポチョムキン』と同じ扱い)。