明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

『ルイス・ブニュエル DVD-BOX 5』『清水宏監督作品 第二集~子どもの四季~』ほか


MacBook の調子がすこぶる悪い。前に修理に出したときとほとんど同じ症状。もういい加減にしてほしい。


それもあって、あんまり書く気になれないが、DVD の紹介ぐらいはしておこう。

ヘンリー・ハサウェイ『闇の曲がり角』

フィルム・ノワールの代表作の一つとしてあげられることが多い作品だが、日本ではあまり知られていない。


ジュールス・ダッシン『深夜復讐便』Thieves' Highway


『街の野獣』『裸の町』『真昼の暴動』とならび、ダッシンのフィルム・ノワール4部作(?)をかたちづくる作品。いい加減な邦題だなと思いつつ、見てみて納得。復讐のために深夜トラックでリンゴを運ぶという変な話。


ウィリアム・キーリー『情無用の街』


初期のアンソニー・マン作品と同じ系統のセミ・ドキュメンタリーふうフィルム・ノワールの佳作。


アンソニー・マン『雷鳴の湾』

アントニオ・マルゲリーティ『顔のない殺人鬼』『幽霊屋敷の蛇淫』


アンソニー・ドーソンことアントニオ・マルゲリーティの代表的ホラー作品がばら売りで発売。マルゲリーティはイタリアのロジャー・コーマンといわれるだけあって、作風は幅広いが、わたしが見たかぎりではそんなにたいした映画は撮っていない。及ぼした影響の点でもコーマンとは比べものにならないだろう。西部劇も一本見たが、しょうもない映画だった。この二作はかれの代表的傑作といわれているが、実はまだ見ていない。黒沢清も認めている作品なので、近いうちに見てみようと思う。


『ルイス・ブニュエル DVD-BOX 5』


「のんき大将」「乱暴者」「エル」の3作品を収録。


イングマール・ベルイマン『恥 (特別編)』


前から出ている DVD だが、ついでに紹介しておく。あのベルイマンが爆撃シーンを撮っているのが面白い戦争映画。戦時下の人間模様が、いかにもベルイマンらしいねちっとした気が滅入るようなペシミズムで描かれる。


『狼の時刻 (特別編)』


こちらはベルイマンが撮った吸血鬼映画。死神を登場させたこともあるベルイマンだが、これは本格的なホラーといってもいい作品だ。ただし、ユニヴァーサルやハマー・プロの吸血鬼ものになれていると、吸血鬼がとんでもない動きをするので驚くこと間違いなし。『恥』とこの作品は、おそらくベルイマンの最高傑作のひとつに数え上げられるものだと思うが、日本ではなぜか見る機会がほとんどなかった。


島津保次郎『隣りの八重ちゃん』


『清水宏監督作品 第二集~子どもの四季~』


日本のキアロスタミ清水宏「風の中の子供」「信子」「みかへりの塔」の3作品を収録。特典ディスクには、二部に渡って描かれた児童映画の大作「子供の四季」を収録。