明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

新作DVD〜『決斗!一対三』『クィーン・ケリー クリティカル・エディション 』ほか


1年以上前にこのブログでハマー・プロの映画について記事を書いたとき、戯れに「かいぶつたちのいるところ」というタイトルをつけた。言うまでもなく、モーリス・センダックの有名な絵本のタイトルをもじったのだが、わかる人にはわかるだろうし、わからない人にはわからなくていいかと思って、なにも説明しなかった。地味な内容だったので反響もなく(まあ、いつものことだが)、自分でもそんな記事を書いたことさえ、忘れていた。ところが、最近になって、どうもこのページがちょくちょく検索されている気配がする。変だなとは思いつつ、特に調べたりはしなかった。こないだテレビを見ていて、やっとその理由がわかった。アメリカでセンダックのこの絵本が映画化されていたのだ。こんな本を映画化するやつがいるとは思わなかった。ひょっとしたらティム・バートンかと思ったが、監督はスパイク・ジョーンズだった。ティム・バートンだとはまりすぎる。スパイク・ジョーンズというのは意外性があって逆に興味がわく。「かいじゅうたちのいるところ」という邦題ですでに公開が決まっている模様。

わたしがこの本のことを知ったのは、たしか金井美恵子の本の中だった。いや、天沢退二郎だったか。読んでみて、その不思議な物語とシュールな絵にすぐ魅せられたものだ。世界的に有名な作家だが、彼の作品はハリー・ポッターと違ってだれにも愛されるというものではない。その点では、いまだに知る人ぞ知る作家といえる。以前に公開されたホウ・シャオシェンの『珈琲時光』でも、この本は印象的に使われていたので、覚えている人もいるだろう。

久しぶりに読み返してみようかという気になったのだが、そういえばこの本は20年以上前に人にプレゼントしてしまって手元にないことを思い出した。その人とは音信不通になってるんだけど、あの本、返してくれないかなぁ。




☆ ☆ ☆



新作DVD(旧作も入ってるかも)

プレストン・スタージェス『殺人幻想曲』


だいぶ前に出てたものだが、紹介し忘れていた気がするので。作品については説明する必要はないだろう。スクリューボール・サスペンス・コメディの傑作。

『戦慄の七日間』


これもだいぶ前に出た DVD。テロリスト集団が核弾頭を盗み出すといった話は今では珍しくもないが、これは一人のオッサンが核爆弾を持ってロンドンをうろうろする話だ(オッサンといっても、優秀な科学者なんだけど)。『太陽を盗んだ男』の元ネタは案外これだったりして。


アーサー・ペン『逃亡地帯』


ルイス・ブニュエル『乱暴者』


エーリヒ・フォン・シュトローハイム『クィーン・ケリー クリティカル・エディション 』


わたしは米版を持ってるので、日本での発売は特にうれしいニュースでもないのだが、ともかくめでたい。


レニ・リーフェンシュタール『意志の勝利』


これも海外版を大昔に手に入れているので、日本で出ようが出まいがどうでもいいのだが、まだ見ていない人にはうれしいリリースだろう。善かれ悪しかれ見ておかなければならない一本。


ラオール・ウォルシュ『決斗!一対三』


二世代にわたる父と子の物語。

ジョージ・マーシャル『青い戦慄』


『拳銃貸します』と同じ、チャンドラー原作、アラン・ラッド、ヴェロニカ・レイク主演による犯罪映画。

衣笠貞之助『十字路』


佐藤真『SELF AND OTHERS』


河瀬直美『追臆のダンス』


深作欣二『解散式』『暴走パニック 大激突』