明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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2024年11月23日(土)
神戸映画資料館
連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見 第21回
『グリード』──ハリウッドが愛し、憎み、そして恐れた天才監督の呪われた傑作
https://kobe-eiga.net/programs/1952/
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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)


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新作DVD――ダニエル・シュミット『トスカの接吻』、デュヴィヴィエ『旅路の果て』ほか

『ハリウッド西部劇映画傑作シリーズ DVD-BOX Vol.18』

『赤い渓谷』、『ロビン・フッドの復讐』(ウィリアム・ウェルマン)、『サドル・トランプ』、『夢想の楽園』(ヘンリー・キング)、『テキサスから来た男』を収録。

『夢想の楽園』は、都会のデスクに座ったビジネスマンと荒野のカウボーイたちが交互に画面に登場したり、最後にダムが決壊して町が洪水で流される大スペクタクル場面があったりと、西部劇らしからぬところがいろいろあって興味深い。ゲイリー・クーパーの長編デビュー作。


ピエトロ・ジェルミ『越境者』[DVD]

ロジェ・ヴァディムルイ・マルフェデリコ・フェリーニ『世にも怪奇な物語 -HDリマスター版-』 [Blu-ray]


フェリーニ篇は子供の頃に見てトラウマになった。夜中、だれもいない街をドライブしているとき必ずこの作品を思い出す。もぎ取られたテレンス・スタンプの頭を持ち上げて微笑む少女の恐ろしさ。


「珠玉のフランス映画名作選2」のばら売りが開始。

『幻の馬車』ジュリアン・デュヴィヴィエ)、『失われた楽園』アベル・ガンス)、『ショタール商会』ジャン・ルノワール)、『あなたの目になりたい』サッシャ・ギトリ)、『高原の情熱』ジャン・グレミヨン


ジュリアン・デュヴィヴィエ

『ジュリアン・デュヴィヴィエ監督『我等の仲間』『旅路の果て』Blu-rayツインパック «初回限定»』


『我等の仲間』Blu-ray『我等の仲間』DVD HDマスター

『旅路の果て』Blu-ray『旅路の果て』DVD HDマスター


かつての役者たちが引退して暮らしている老人ホームを舞台に描く『旅路の果て』。老いるとはこういうことなのか、それともこれが俳優というものの性なのか、だれもが子供のようにエゴイスティックでわがままで、嫉妬深く見栄っ張りだ。ルイ・ジューヴェはいつものようにもって回った演技を見せるが、それがこの映画の彼の役にはぴったりはまっている。一度としてまともに舞台の上に上がったこともないのに毎日のように役者自慢にいそしんでいるミシェル・シモンは、老人ホームで行われる芝居の主役となるはずだった役者を気絶させてまで舞台に上がるのだが、とたんに頭が真っ白になってまともにセリフを言うことさえ出来ずに崩れ落ちる。


ジャン・ルノワール『素晴らしき放浪者』Blu-ray『素晴らしき放浪者』DVD HDマスター


マルセル・カルネ『枯葉~夜の門~』DVD HDマスター

カルロス・サウラ『カラスの飼育』 Blu-ray『カラスの飼育』DVD HDマスター


ダニエル・シュミット『トスカの接吻』Blu-ray『トスカの接吻』[DVD]

養老院「ヴェルディの館」で暮らすかつてのオペラ歌手たち。主題は『旅路の果て』に近いものがあるが、こちらは純然たるドキュメンタリー。いつまでも追憶に生きている点では、この映画の老いたるオペラ歌手たちは『旅路の果て』に描かれる俳優たちと同じだが、キャメラを向けられたとたんにフィクションにのめり込んでしまうところがとんでもなく可笑しくて、彼らの前ではミシェル・シモンでさえ霞んでしまう。


『台湾新電影(ニューシネマ)時代』 [DVD]

ホウ・シャオシェンエドワード・ヤンなどを世に知らしめることになったひとつの映画ムーブメント・台湾新電影(ニューシネマ)を、台湾の外から世界的スケールの視座で振り返る貴重なドキュメンタリー。従って、ホウ・シャオシェンらの映画に外側から、または後から触れた者への取材に多くの労を費やしているのが特徴である。例えば日本からは浅野忠信(「珈琲時光」でホウ作品に出演)、是枝裕和黒沢清が、そしてまた中国のジャ・ジャンクー(「山河ノスタルジア」)、タイのアピチャッポン・ウィーラセタクン(「ブンミおじさんの森」)から、フランスの映画監督オリヴィエ・アサイヤスや芸術家アイ・ウェイウェイまで、世界各地でその影響を受けた人々が、その思いを語る。この幅広さこそ、台湾新電影が如何に世界のアートシーンに広範な影響を与えてきたかを示して余りあるといえる。
さらに、エドワード・ヤンの「クーリンチェ少年殺人事件」など貴重な台湾新電影の映像の数々や、それにちなむ取材場所なども見どころのひとつだ。](Amazon より)