明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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2024年11月23日(土)
神戸映画資料館
連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見 第21回
『グリード』──ハリウッドが愛し、憎み、そして恐れた天才監督の呪われた傑作
https://kobe-eiga.net/programs/1952/
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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)


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ポール・ヴェキアリBOX、『皆殺しの天使』、『白衣の男』ほか


ポール・ヴェッキアリの DVD がいつのまにか BOX で出ていた。もちろんフランスでの話。

ヴェッキアリは「カイエ」の読者ならおなじみの名前だと思うが、日本ではほとんど無名に近い存在だろう。しかし、ヴェッキアリでググったら、4件しかヒットしなかったのにはさすがに驚いた(しかも、そのうちの一つは自分が書いた記事)。さすがになにかおかしいんではないかと思って、「ヴェキアリ」で調べると、500件ほどヒットしたので一安心する。


Paul Vecchiali, Coffret 3 Films

Corps à coeur, En haut des marches, Rosa la rose, fille publique [Edition limitée]

の3作を収録




Coffret vechiali : + Si @ff, Once More, Bareback






以下、日本での新作 DVD

アレクサンダー・マッケンドリック『白衣の男』


この作品については、下の『ピーター・セラーズ労働組合宣言!!』と並べて、前にここで紹介した。まさかこんなものまで日本で出るとは思わなかったので、適当に紹介してしまったが、また書くのも面倒だ。やめておく。

未公開作品だったと思うので、「白衣の男」というタイトルは DVD用につけたものだろう。「白衣」と聞くと医者かなにかを想像してしまうが、この映画が描くのは、絶対に汚れない夢の白いスーツを発明してしまった男の悲喜劇。


ジョン・ボールティング『ピーター・セラーズの労働組合宣言!!』


チャールズ・クライトンほか『夢の中の恐怖』


チャールズ・クライトンベイジル・ディアデン、アルベルト・カヴァルカンティ 、ロバート・ハーメルによる恐怖映画の傑作。オムニバス映画のお手本のような作品である。ひさしぶりに見直してみたいと思っていたところなので、タイムリーな発売だ。


ジャン=ピエール・メルヴィル『賭博師ボブ』


ゴダール『フランス映画の2×50年』で、フィルムの一巻きを意味する "BOBINE" が点滅して "BOB" に変わり、それが "BOB LE FLAMBEUR" へと変化していく場面を思い出す。


Amazon の解説の最初の部分:

[【初のDVD化!!】
【ロンドンの邸宅に集まった数人の男女が語る超常体験!彼らに起こった怪奇現象とは!?】

トワイライト・ゾーン」など、後のオムニバスホラーに大きな影響を与えたオムニバス構成の傑作が、ファン待望のDVD化!! ]

という箇所は、たぶん『夢の中の恐怖』の間違いです。だれか Amazon に教えてあげてください。


以上、【ユニバーサル・セレクション1500円キャンペーン/2009年第4弾:初回生産限定】より。



エルンスト・ルビッチ『天使』

ドアを開けるというただそれだけのアクションが、これほどサスペンスフルに描かれた映画があっただろうか。

ジョゼフ・フォン・スタンバーグ『間諜X27』

ハワード・ホークス、ジーン・ネグレスコほか『人生模様』


小津作品となぜかそっくりなホークスの『酋長の身代金』が含まれていることでも知られるオムニバス映画。

ジョゼフ・ロージー『唇からナイフ』


ついでに岡崎京子『くちびるから散弾銃』も読んでおきましょうか。


ルイス・ブニュエル『皆殺しの天使』


滝田洋二郎『おくりびと』


滝田洋二郎にそんなたいした映画が撮れるとは思わないが、まだ見ていないので何ともいえない。モックンはたしかにいい役者だが・・・。


伊藤大輔『横浜に現れた!鞍馬天狗』


鞍馬天狗(横浜に現わる!)』『黄金地獄』など、複数のタイトルで知られる作品(どれが正解なのか、わたしにはわからない)。この『横浜に現れた!鞍馬天狗』でまた新たなタイトルが加わったことになるのか。例によって、Allcinema では、「横浜に現わる」で検索してもヒットしない。こういうことがあるから、その場その場でタイトルを変えるのは控えてほしいものだ。


「その着想の面白さにもまして面白いのは映画で、サーカス団が飛ばした風船と、杉作が蹴あげた下駄と、悪人が撃つピストルが一挙に重なるカットつなぎだけで、どきどきする」(上野昂志)