ポール・ヴェッキアリの DVD がいつのまにか BOX で出ていた。もちろんフランスでの話。
ヴェッキアリは「カイエ」の読者ならおなじみの名前だと思うが、日本ではほとんど無名に近い存在だろう。しかし、ヴェッキアリでググったら、4件しかヒットしなかったのにはさすがに驚いた(しかも、そのうちの一つは自分が書いた記事)。さすがになにかおかしいんではないかと思って、「ヴェキアリ」で調べると、500件ほどヒットしたので一安心する。
Paul Vecchiali, Coffret 3 Films
Corps à coeur, En haut des marches, Rosa la rose, fille publique [Edition limitée]
の3作を収録
Coffret vechiali : + Si @ff, Once More, Bareback
以下、日本での新作 DVD
この作品については、下の『ピーター・セラーズの労働組合宣言!!』と並べて、前にここで紹介した。まさかこんなものまで日本で出るとは思わなかったので、適当に紹介してしまったが、また書くのも面倒だ。やめておく。
未公開作品だったと思うので、「白衣の男」というタイトルは DVD用につけたものだろう。「白衣」と聞くと医者かなにかを想像してしまうが、この映画が描くのは、絶対に汚れない夢の白いスーツを発明してしまった男の悲喜劇。
ジョン・ボールティング『ピーター・セラーズの労働組合宣言!!』
チャールズ・クライトン、ベイジル・ディアデン、アルベルト・カヴァルカンティ 、ロバート・ハーメルによる恐怖映画の傑作。オムニバス映画のお手本のような作品である。ひさしぶりに見直してみたいと思っていたところなので、タイムリーな発売だ。
ゴダールの『フランス映画の2×50年』で、フィルムの一巻きを意味する "BOBINE" が点滅して "BOB" に変わり、それが "BOB LE FLAMBEUR" へと変化していく場面を思い出す。
Amazon の解説の最初の部分:
[【初のDVD化!!】
【ロンドンの邸宅に集まった数人の男女が語る超常体験!彼らに起こった怪奇現象とは!?】「トワイライト・ゾーン」など、後のオムニバスホラーに大きな影響を与えたオムニバス構成の傑作が、ファン待望のDVD化!! ]
という箇所は、たぶん『夢の中の恐怖』の間違いです。だれか Amazon に教えてあげてください。
以上、【ユニバーサル・セレクション1500円キャンペーン/2009年第4弾:初回生産限定】より。
ドアを開けるというただそれだけのアクションが、これほどサスペンスフルに描かれた映画があっただろうか。
小津作品となぜかそっくりなホークスの『酋長の身代金』が含まれていることでも知られるオムニバス映画。
ジョゼフ・ロージー『唇からナイフ』
ついでに岡崎京子の『くちびるから散弾銃』も読んでおきましょうか。
滝田洋二郎にそんなたいした映画が撮れるとは思わないが、まだ見ていないので何ともいえない。モックンはたしかにいい役者だが・・・。
『鞍馬天狗(横浜に現わる!)』『黄金地獄』など、複数のタイトルで知られる作品(どれが正解なのか、わたしにはわからない)。この『横浜に現れた!鞍馬天狗』でまた新たなタイトルが加わったことになるのか。例によって、Allcinema では、「横浜に現わる」で検索してもヒットしない。こういうことがあるから、その場その場でタイトルを変えるのは控えてほしいものだ。
「その着想の面白さにもまして面白いのは映画で、サーカス団が飛ばした風船と、杉作が蹴あげた下駄と、悪人が撃つピストルが一挙に重なるカットつなぎだけで、どきどきする」(上野昂志)