明るい部屋:映画についての覚書

日々の映画鑑賞と研究の記録、最新DVD情報などなど。ときどき書評めいたことも。


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神戸映画資料館「連続講座 20世紀傑作映画再(発)見」第15回
国辱映画『チート』とサイレント時代の知られざるデミル
詳細はここで。

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評価の目安:

★★★★(大傑作、あるいは古典)
★★★(傑作、あるいは必見)
★★(見たほうがいい)
★(興味深い)

(基本的に、興味のない映画はここでは取り上げません。なので、ここで話題にしている時点で、それなりに見る価値はある作品であるといえます。)

エドガー・G・ウルマー『惑星Xから来た男 』ほか

ルフレッド・ワーカー『夜歩く男』


『T-Men』などのセミ・ドキュメンタリーふうフィルム・ノワールの系譜に属する作品。『ビッグ・コンボ』などの撮影監督ジョン・アルトン(!)がキャメラを担当している。クレジットされていないが、アンソニー・マンが共同監督を務めたことでも知られる作品だ。たしか、ほかの会社と契約していたので名前を出せなかったとか、そんな話だったと思う。


『映画創世期短編集/ジョルジュ・メリエスの月世界旅行 他三編 』


短編4本(メリエスの『月世界旅行』と『日食』、ハンス・リヒターの『午前の幽霊』、ヴィキング・エッゲリングの『対角線交響楽』)を収録の模様。なんか物足りない内容という気がしないでもないが・・・


エドガー・G・ウルマー『惑星Xから来た男 』


わたしのお気に入りのウルマー作品の一つ。情けない宇宙人が忘れがたい。低予算をごまかすためのスモークがいわく言い難い効果を上げている。

この映画を見たのはスペインのシネマテークだった。ヨーロッパを旅行中は、大都市に行くたびにシネマテークの場所を調べていた。バルセロナシネマテーク(たしかシネマティカといったっけ?)でウルマーの特集が行われていると知ったときは、プログラムはほとんど終わりかけていた(おかげで観光しまくれたが)。

発売元は、なんでもありの DVD を出している怪しげな会社だが、ウルマーにはこういうのが似合っている。紀伊国屋とか CRITERION から立派な BOX を出されても、どういう顔をして見たらいいかわからないだろう。