『T-Men』などのセミ・ドキュメンタリーふうフィルム・ノワールの系譜に属する作品。『ビッグ・コンボ』などの撮影監督ジョン・アルトン(!)がキャメラを担当している。クレジットされていないが、アンソニー・マンが共同監督を務めたことでも知られる作品だ。たしか、ほかの会社と契約していたので名前を出せなかったとか、そんな話だったと思う。
『映画創世期短編集/ジョルジュ・メリエスの月世界旅行 他三編 』
短編4本(メリエスの『月世界旅行』と『日食』、ハンス・リヒターの『午前の幽霊』、ヴィキング・エッゲリングの『対角線交響楽』)を収録の模様。なんか物足りない内容という気がしないでもないが・・・
わたしのお気に入りのウルマー作品の一つ。情けない宇宙人が忘れがたい。低予算をごまかすためのスモークがいわく言い難い効果を上げている。
この映画を見たのはスペインのシネマテークだった。ヨーロッパを旅行中は、大都市に行くたびにシネマテークの場所を調べていた。バルセロナのシネマテーク(たしかシネマティカといったっけ?)でウルマーの特集が行われていると知ったときは、プログラムはほとんど終わりかけていた(おかげで観光しまくれたが)。
発売元は、なんでもありの DVD を出している怪しげな会社だが、ウルマーにはこういうのが似合っている。紀伊国屋とか CRITERION から立派な BOX を出されても、どういう顔をして見たらいいかわからないだろう。