2007-01-01から1年間の記事一覧
デイヴィッド・リンチとサルコジが握手している写真が「ル・モンド」に出ていた。なにかと思ったら、どうやらリンチがレジオン・ドヌール勲章を受章したということのようだ。レジオン・ドヌール勲章がフランスの最高勲章だということは日本でもわりと知られ…
ニコラ・フィリベールの新作 "Retour en Normandie" 『ぼくの好きな先生』で知られるドキュメンタリー作家ニコラ・フィリベールの新作は、ルネ・アリオの "Moi, Pierre Rivière" (「私、ピエール・リヴィエール」)の後日譚を描く映画となるようだ。日本で…
『【初回限定生産】スタンリー・キューブリック コレクション(10枚組み)』 スタンリー・キューブリック監督の代表5作品「2001年宇宙の旅」「時計じかけのオレンジ」「フルメタル・ジャケット」「シャイニング」「アイズ ワイド シャット」を収録したコレクシ…
青山真治『サッド・ヴァケイション』 青山真治の最近の作品としては、久々によかった。ただ、これがとくにすぐれているというよりも、『Helpless』と『ユリイカ』というレフェランスを外部にもっている強みというべきだろうか。片腕の男のイメージをワンカッ…
自転車で行ける範囲にある唯一の映画館が9月いっぱいで閉館することになった。とくに何の思い入れもない映画館だったが、つぶれるとなると痛い。どこでもやっているような封切り映画を見に行くのには便利な映画館だった。しかし、いついってもがらがらだっ…
テッド・テツラフの名高い『窓』を見る。40年代に撮られたもっとも有名なフィルム・ノワールの一本だ。テツラフはヒッチコックの『汚名』などで有名なキャメラマン。コーネル・ウールリッチ(ウィリアム・アイリッシュ)の原作を、『らせん階段』(ロバート…
やっぱり仏版「カイエ・デュ・シネマ」を10冊というのは借り過ぎだった。全然読んでる時間がない。とりあえず、目次の部分だけスキャンしておいて、あとで暇なときに OCR をかけて検索できるようにしておこうかと思ったが、よく考えてみたら、「カイエ」のホ…
京都駅に新しくできたビッグカメラで新型 iPod nano の実物を見てきた。写真ではちょっともっさりしているように見えたが、実物は、めちゃくちゃ薄いし、小さいし、かっこいい。ますますほしくなった。 ☆ ☆ ☆ 前々から、秋山駿の『内部の人間』が文庫になれ…
ディーン・クーンツ『雷鳴の館』(扶桑社ミステリー文庫) スーザンはリモコンでテレビをつけた。次々とチャンネルを流していき、はじまったばかりの古い映画を見つけた。スペンサー・トレーシーとキャサリン・ヘップバーン主演の〈アダムの肋骨〉だ。以前に…
長いあいだ利用している地元の図書館に「Cahiers du Cinema」仏版がおいてあることに最近になって気づいた。雑誌コーナーにインターネット関連の雑誌を探しにいったとき、なにげに洋雑誌の棚を見たら、棚の側面に雑誌の名前をタイプしてリストアップした紙が…
もっと早く書くつもりだったが、時間がなかった。 米女優ジェーン・ワイマンが、10日、カリフォルニア州パームスプリングスの自宅でなくなった。享年93歳。30年代からワーナーの契約女優として映画に出演し、ジーン・ネグレスコの『ジョニー・ベリンダ』(48…
オリヴェイラの最新の日本公開作は、『夜顔』監督:マノエル・ド・オリヴェイラ 出演:ミシェル・ピコリ/ビュル・オジエ 内容:38年ぶりにパリで偶然再会した未亡人セヴリーヌと亡き夫の友人アンリ。アンリは胸に秘めていた、あの日起こった出来事に関する真…
ヴェネチアで公開されるというオリヴェイラの新作「Cristovao Colombo - O Enigma)」(「クリストファー・コロンブス─謎」)は、DV で撮影されているらしい。ストローブに続いてとうとうオリヴェイラも DV で撮るようになったか。一世紀のあいだフィルムで撮…
iPod の新製品が出てしまった。わたしの iPod が壊れたことは前に書いた(だれも覚えていないだろうが)。iPod を使いはじめて以来、これなしでは生きていけない体になっていたので、翌日にでも新しいのを買い直そうと思ったほどだったが、先に済ませる用事…
ラオール・ウォルシュ『限りなき追跡』 いつの間にか出てました。『Gun Fury』ってこういう邦題だったのか。ロック・ハドソンとウォルシュの組み合わせは珍しい。未見だが、ウォルシュだからおもしろくないわけがない。
相川司、青山栄 (編集) 『J’sミステリーズKING & QUEEN 海外作家篇』 ミステリー作家辞典風に書かれた海外ミステリーのブックガイド。ミステリー読本としてはなかなかのできだ。中身は、「本格」「サスペンス」「ハードボイルド」といったぐあいにジャンルご…
スティーヴン・キングなんか読んでまた時間を無駄にしてしまった。いつも無駄に長いんだよなぁ。この物語で1000ページもいらないだろ。3分の1で十分だ。かといって、物語の経済学から逸脱する描写にたまらない魅力があるというわけでもないし。まあ、だから…
『ダグラス・サーク DVD-BOX2』 早くも第2弾の登場です。「自由の旋風」、「翼に賭ける命」、「愛する時と死する時」、「悲しみは空の彼方に」の4作が収録されている模様。贅沢な願いだが、参考作品としてジョン・M・スタール作品を加えるぐらいの心意気が…
恥ずかしながら、小沼丹が推理小説を書いてたことを昨日はじめて知った。しかも文庫本で出ていたとは。タイトルは『黒いハンカチ』。女学院の女教師が謎を解決してゆくという趣向らしい。ニシ・アズマという名前がいいではないか。小説の出来の9割は主人公…
修理に出していた Mac は意外と早く帰ってきた。ハードディスクの交換は想定内だったが、問題があったらしいファンまで交換されていた(やはり、電源が落ちるのは熱処理の問題なのか)。なにか新しいマシンになって返ってきたという感じだ。少し心配だったが…
『ツイン・ピークス ゴールド・ボックス』 [完全リマスターの本編映像に貴重な特典映像付き、第1~29話収録の10枚組BOX。初回限定生産。] ほかに、第8話から18話まで収録の『ツイン・ピークス セカンド・シーズン Part 1』、第19話から29話まで収録の『セカン…
金融市場が大混乱している。株には興味がないし、今のところわたしの生活には直接関係ないのだが、ひさしぶりにフランスに本や DVD などを注文しようと思って少し前から品定めしていたところだったので、グッド・タイミングだった。ついこのあいだまで1ユー…
こわれた MacBook は今日引き取られることに。サポセンに電話したとき、最初、「Mac が起動しなくなった」とだけ説明したので、6千円近く取られそうになった。電源がたびたび落ちる症状があったこと、またこれは MacBook の不具合としてすでに報告されてい…
村上龍の『半島を出よ』がやっと文庫になった。これで貧乏人のわたしにも手が届く。 「まさか村上龍で対談する日が来るとは思わなかった」と、松浦寿輝はこの本が出たとき回りくどいほめ方をしていた。一方、浅田彰は、「出来の悪いトム・クランシー」と評し…
MacBook がこわれてしまった。突然電源が落ちる症状があらわれる場合があるという話はうわさに聞いていたが、使用しはじめて約半年間、とくにそれらしきことはおきていなかった。しかし、これはたんにラッキーだっただけのようだ。つい1週間ほど前に、使用…
『ストローブ=ユイレ コレクション 歴史の授業』 車を使った長い長い移動撮影が素晴らしい。ショットが変わるだけで緊張する。 [劇作家、ベルトルト・ブレヒトの未完の長編小説「ユリウス・カエサル氏の商売」をストローブ=ユイレ監督が映画化。共和制ロー…
あまり書くことがないので、最近見たマイナーな作品を2本ばかり紹介しておく。 ロッド・ルーリー『ザ・コンテンダー』 どう考えても、オットー・プレミンジャーの『野望の系列』と同じ話なんだけど、allcinema online などにはリメイクとは明記されていない…
『北野・ざんまい!』 [北野 武監督最新作『監督・ばんざい!』DVD発売記念!! 北野ファン待望のDVD-BOX版が登場!! 監督デビュー作『その男、凶暴につき』から『TAKESHIS'』までの12作品をワンボックスに収納したコレクターズアイテム! 仕様 特製BOX(DVD13枚収…
ベルイマンに続いてミケランジェロ・アントニオーニも亡くなったというニュースを聞いて、なにかの間違いだろうとしばらく信じられずにいたのだが、どうやら本当に死んでしまったらしい。この二人が、ほぼ時を同じくして亡くなったことに、たんなる偶然以上…
イングマール・ベルイマン監督が亡くなったことを、今朝のニュースで知る。フランスの俳優、ミシェル・セローも昨日亡くなった。出演作品は数多いが、『検察官レイプ殺人事件』や『死への逃避行』などのクロード・ミレール作品が、わたしにはとくに思い出深…